研究課題/領域番号 |
12470408
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
五十嵐 勝 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (90168104)
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研究分担者 |
横須賀 孝史 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (10277600)
北島 佳代子 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (00177841)
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キーワード | 細胞培養 / 三次元培養 / 歯根嚢胞 / マラッセ上皮残遺 / 嚢胞上皮 / 分化 / 増殖 / 組織標本 |
研究概要 |
本研究の目的は、歯根膜内のマラッセ残存上皮と線維芽細胞を用い、上皮構造に類似した三次元構築を行い、上皮細胞の分化過程や組織構造を検索することである。今年度はまずラットの尾から摘出した腱を酢酸処理で溶解後、透析により純化を施し、凍結乾燥にてType I collagenを精製した。規定濃度のcollagen gel作製のために再度酢酸を添加し、三次元培養の準備が完了した。 使用するマラッセ残存上皮と歯根膜線維芽細胞の入手は、ヒト抜去歯からの分離培養を試みた。抜去歯を直ちに上皮細胞培養液のFAD-FBS内に投入し、4℃冷蔵庫内に一時保存した。Penicillin/Streptomycinを2倍量含むPBSで洗浄し、根尖部に残存しているヘルトウィッヒ上皮鞘を実体顕微鏡下で取り出した。その後Trypsin処理で細胞を分散し、Mytomycin処理を行ったマウス3T3線維芽細胞をFeeder Layerとして初代培養を行った。約3週間後に上皮島の発現がみられ、継代培養を開始したが、上皮細胞の分化増殖能が低く、継代培養を行っても三次元培養に必要な上皮細胞数の確保ができなかった。今後再度マラッセ上皮残遺の分離培養を行う予定である。一方、歯根膜線維芽細胞は非常に分裂能が高く、十分な細胞数が確保できた。 今年度は設備機器導入、薬剤の入手、実験スペース確保などの整備に時間を要すとともに、器機の不良等で再度調整修理が重なったため、実験の十分な時間がなかった。 現在、歯根膜内上皮細胞の初代培養を再度試みているが、細胞が揃い次第、実験を継続する予定である。
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