研究課題/領域番号 |
12470416
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小林 博 新潟大学, 歯学部, 助教授 (00225533)
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研究分担者 |
山田 好秋 新潟大学, 歯学部, 教授 (80115089)
前田 健康 新潟大学, 歯学部, 教授 (40183941)
河野 正司 新潟大学, 歯学部, 教授 (50014098)
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キーワード | 必須微量元素 / PC12細胞 / 神経成長因子 |
研究概要 |
神経細胞の生育に有効な必須微量元素の確立 培養株として確立されているラット副腎髄質褐色細胞種由来のPC12細胞を用いて、培養実験を立ち上げた。そして、PC12細胞の増殖性、細胞分化に関して以下の成果を得た。 (1)細胞の増殖性:基本培地DMEMに10%胎児ウシ血清、5%ウマ血清を加えた培養液で、5%CO2、湿度95%のインキュベーター中で培養したPC12細胞を用いた。細胞数を、継代毎に血球計算版にて計測し、通常の状態におけるPC12細胞の増殖に関する基本データを得た。 (2)細胞の分化:PC12細胞は、神経成長因子(NGF)を添加することによって、神経様突起を伸長させ、交感神経様細胞へと分化することが知られている。今回、NGFの濃度の違いによる突起伸長率を調べ、培養液に対して50nM/mlの濃度で突起の伸長が明確に認められた。そして、この濃度を本実験の対照とすることした。また、NGFを添加して培養したPC12細胞と、添加しないで培養したPC12細胞とで、免疫染色を行った。抗体には神経特異抗体として知られているPGP9.5を用いた。その結果、NGFを添加したPC12細胞の方が抗体に染まる細胞が多く、特に伸長させた突起に染色が強かった。従って、NGF添加後にPC12細胞は、神経細胞の特性を有する細胞へと分化していくことが確認された。 (3)コーティング材:コーティングする装置の基本原理は、走査電顕用試料を作成する際に用いるコーティング装置と同じであることから、その際よく使われる金属である金(Au)を用いて、培養用Dishをコーティングし、PC12細胞を同条件で培養した。その結果、Auでは細胞は生育できないことがわかった。
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