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2001 年度 実績報告書

新坑菌性ティッシュコンディショナーのin vivoにおける理工学的・生物学的挙動

研究課題

研究課題/領域番号 12470420
研究機関広島大学

研究代表者

赤川 安正  広島大学, 歯学部, 教授 (00127599)

研究分担者 阿部 泰彦  広島大学, 歯学部, 助手 (00253097)
津賀 一弘  広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60217289)
佐藤 裕二  広島大学, 歯学部, 助教授 (70187251)
山中 威典  広島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (20325202)
キーワードティッシュコンディショナー / 抗菌 / 誤嚥性肺炎 / 義歯性口内炎 / 銀ゼオライト
研究概要

平成12年度では,銀ゼオライトを添加した試作抗菌性ティッシュコンディショナーを作製し,その抗菌効果を検討した。蒸留水に浸漬した場合,早期の抗菌効果が発揮されたのに対して,唾液に浸漬した場合は,抗菌効果の発現時間が若干延長する傾向が認められた。このため,唾液に長期浸漬した場合に抗菌効果が十分に発揮されない可能性が考えられた。
平成13年度では,試作抗菌性ティッシュコンディショナーを蒸留水またはヒト唾液に7および28日間の長期間浸漬後,37℃湿潤下にて菌液を24時間まで作用させた後,生菌数(CFU)を算定した。その結果,対象菌である誤嚥性肺炎および義歯性口内炎起因菌の5菌のうち,P. aeruginosaに対してのみ抗菌効果が認められなかった。そこで,ティッシュコンディショナーに付着するヒト唾液中の有機成分の除去を試みたところ,P. aeruginosaのCFUは0となった。これらのことより,長期間唾液に浸漬した場合,抗菌効果を示さなかった原因に唾液中の有機成分が関与し,この有機成分を除去することにより,誤嚥性肺炎および義歯性口内炎の起因菌に対して,抗菌効果が発揮される可能性が示唆された。
以上の結果から,ヒト唾液により処理した銀ゼオライト添加ティッシュコンディショナーの抗菌効果は,菌種により異なることが明らかとなり,その原因としてティッシュコンディショナーに付着する唾液中の有機成分が関与している可能性が示唆された。以上のことから,新しい抗菌性テイッシュコンディショナーの臨床応用に際して有益な知見を得ることができた。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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