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2000 年度 実績報告書

骨質の評価法の開発とチタン表面の改質

研究課題

研究課題/領域番号 12470421
研究機関徳島大学

研究代表者

市川 哲雄  徳島大学, 歯学部, 教授 (90193432)

研究分担者 山下 菊治  徳島大学, 歯学部, 助教授 (30182497)
友竹 偉則  徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (70263853)
蟹谷 英生  徳島大学, 歯学部, 助手 (10294711)
永尾 寛  徳島大学, 歯学部, 助手 (30227988)
キーワードチタン / 骨芽細胞 / 石灰化物 / 細胞外マトリックス / タイプIコラーゲン / インプラント
研究概要

In vitroにおけるチタン表層の構造及び生化学的解析を行う為,チタンプレートをα-MEM培養液中にて3週間浸漬した.その結果チタン表層には経時的に石灰化物の析出が見られた.走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると,1週では約1μmのドーム状の石灰化物が散在していた.2週ではこのドーム状の石灰化物は約3μmと大きくなり,互いに癒合している像が観察された.3週では更に癒合が進み,約5μmを越えるものも観察された.X線微小分析装置でこの石灰化物を解析するとCa/Pはハイドロキシアパタイトに近似していた.
チタン表層での骨芽細胞の動態を解析する為,3週間の石灰化の後MC3T3-E1細胞をプレートあたり10^5個の割合で播種し,通法通り細胞培養を行った.培養1,2週間後に細胞を剥離し,チタン・細胞間の構造をSEMにて観察すると,培養1週では繊維状の細胞外マトリックスが大量に認められた.免疫電顕によりこの細胞外マトリックスはタイプIコラーゲンである事が明らかになった.タイプIコラーゲンは互いに複雑に絡み合いネットワークを形成していた.培養2週では表層は石灰化していたが,形態学的に1週で見られたタイプIコラーゲンのネットワークに類似する構造が観察された.脱灰処理を行うと,この石灰化層の内部からタイプIコラーゲンが出現した.また,^3H-prolineを用いてタイプIコラーゲンを定量すると,経時的に増加する傾向にあった.これらのことからチタン表層に析出する石灰化物上に細胞産生のタイプIコラーゲンが結合し,やがては石灰化層に取り込まれ強固に結合することが分かった.また,オステオカルシン,オステオネクチン,オステオポンチン,骨シアロプロテインやCbfa-1といった骨形成因子のmRNA発現をRT-PCR法にて解析しそれらの発現を認めた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tetsuo Ichikawa,Takao Hanawa,Hidemi Ukai,Koichi Murakami: "Three-dimensional bone response to commercially pure titanium, hydroxyapatite, and calcium-ion-mixing titanium in rabbits"Intarnational Journal of Oral & Maxillofacial Implants. 15(2). 231-238 (2000)

  • [文献書誌] Kanitani Hideo,Tomotake Yoritoki,Rudi Wigiant,Kawamoto Naeko,Ichikawa Tetsuo: "Bone changes around hydroxyapatite and titanium implants sfter abutment placement in rabbis-observations using histolosional and three-dimensional examination."Journal of Oral Implantology. (in press). (2000)

  • [文献書誌] 齋賀明彦,野田美幸,市川哲雄,川本苗子,蟹谷英生,友竹偉則: "インプラント上部構造のPassive fit適合試験法の検討"日本口腔インプラント学会誌. 13(3). 522-529 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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