研究課題
平成12年9月5日に鶴見大学、新潟大学、徳島大学、徳島文理大学より各研究代表者および研究担当者が出席して東京にて研究会議を行い、徳島大学より提出した試案について討議検討を行った。またさらに、科学研究費の研究分担者ではないが、北海道大学、岩手医科大学、東京医科歯科大学、東京歯科大学、日本歯科大学歯学部、昭和大学、日本歯科大学新潟歯学部、松本歯科大学、愛知学院大学、九州大学、福岡歯科大学などで顎機能、顎運動を研究する研究者にも参加を募り、顎機能のデータベース化に関する意見を聞いた。この中で情報の主体となる患者(被験者)情報については、プライバシーへの配慮とともに、将来的な公開を考慮し選択する必要性が指摘された。またインフォームドコンセントの必要性から、試案製作が求められた。さらに、咬合における正常者の定義があいまいであるとの指摘があり、データベース構築後、基準値の基となる正常者の選択基準について、矯正学の立場、補綴学の立場から異なる意見があり、さらなる検討が必要であることがあきらかとなった。また顎運動については数種の測定器が市販されており、それぞれに基準平面がことなるため、運動データとしてデータベース化するにあたり、基準平面をどうするかということが大きな問題であるということを各測定器のユーザが認識した。各顎運動測定器からの出力データの相互変換については、徳島文理大学工学部の藤村助教授が検討中である。一方、基盤となるデータベースシステムについては、Microsoft Accessを用いて現在テストモデルを設計構築中である。また徳島大学にて集積されたデータの一部を解析し、第11回日本咀嚼学会(平成12年9月、東京)および、第104回日本補綴歯科学会学術大会(平成12年11月、大阪)にて発表した。