研究概要 |
1.今回購入した等電点蛋白分取電気泳動装置ロトフォアで得られた活性画分はpH4の画分に約70%の抑制効果を示した.しかし,そう雑蛋白が多いため,全ての画分をpH別に集め,凍結乾燥後Gel濾過クロマトグラフィーを行った.結果,pH3,4で強い活性が,pH8,9で中糖度の活性が見られた.次いで,これらの活性画分を集めミニロトフォアで分画した結果,pH3,4では約10%,pH8,9では約20〜30%の抑制活性がみられたため,後者についてelectroblotting後に蛋白シークエンスの解析を行ったが,N末端のBlockのため解析不能であった.以後の実験はpH8,9の画分について分析を行った. 2.再採取した上澄をロトフォアで再分画し,Frac.15,16がpH8〜9であったため,Gel濾過クロマトグラフィーで分画した.この時の活性度はFrac.12〜15で約30〜50%であった.目的蛋白の分子量は,電気泳動の所見とcut off 3,000のセントリコンのろ液にも活性が見られたことより,約3〜5KDと推定できた. 3.活性画分のBlotting後の染色で5本のBandを認め,これらのシークエンスの分析の結果は以下のとおりであった.No.1;QEV…No.2;VNPTVFFDIAVDGEPL-Cydophilin.N3;AVP…No.4;XSFIVNTNVPRASVPDGFL-Macrophage migration inhibitory factor No.5;XEIFVKTLTGKTITLEVEP-Sequence 66 from patent WO9712992 or Segment alpha of Ubiquitin.現在,残りの2本のバンドの精製と共に酸性領域の分析・精製を進めている.
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