研究分担者 |
根岸 秀之 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60121026)
川瀬 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (30084784)
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所・生体組織工学, 教授 (50211371)
小園 知 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (40084785)
横矢 重俊 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (60267523)
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研究概要 |
1.骨髄間葉系幹細胞(MSC)の増殖、分化に対するdexamethasone(Dex)、bFGFの効果の効果について Fisher系ラット大腿骨のMSCの単層培養において、Dex, bFGFの添加濃度(10pM〜100nM,0.05〜5.0ng/ml)の骨芽細胞への分化、増殖能の影響についてALPase活性とDNA量を指標として検討した。その結果、(1)Dex, bFGFの単独ではそれぞれALPase活性と細胞増殖を促進する。(2)両者の併用はALPaseに相乗効果を示し、Dex10nMとbFGF2.5ng/mlの併用で最も高かった。(3)DexとbFGFはP1から添加するのが効果的だが、P4以降は分化能が低下することが示唆された。 2.生体吸収性scaffoldsの調整と骨髄M間葉系幹細胞の三次元培養 MSC培養細胞をP1においてcollagen sponge, collagen-PGA spongeに播種し、b-FGF(2.5ng/ml)+Dex(10nM)の添加あるいは非添加の培地で7日〜21日間三次元培養し、スポンジの肉眼的、組織学的観察およびALPase活性を測定した。その結果、(1)Collagen Spongeは収縮、変形が強く、培養9日では直径は1/3に縮小し、細胞の大部分はスポンジ表面のみに認められた。(2)PGA-Collagen Spongeは培養21日においても元の形態を保ち、細胞はsponge表面ばかりでなく、sponge内部にも多く認められた。(3)ALPase活性は3週後、b-FGF+Dex添加群で著明に増加するが、PGA-Collagen SpongeではCollagen Spongeの2.3倍のALPase活性を示し、三次元培養の足場としてより好ましいと考えられた。 3.collagen-PGA sponge, porous α-TCPをscaffoldとしてMSCの三次元培養骨の移植実験を行っているが、骨形成の効率を挙げるにはex vivoでの細胞播種法の改良が必要である。
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