研究課題/領域番号 |
12470496
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
市川 厚 京都大学, 薬学研究科, 教授 (10025695)
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研究分担者 |
田中 智之 京都大学, 薬学研究科, 助手 (40303846)
杉本 幸彦 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (80243038)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | プロスタグランジン / 受容体サブタイプ / cyclic AMP / 情報伝達 / 大腸炎 / 血小板凝集 / 大腸癌 / ジーンターゲティング |
研究概要 |
1.プロスタノイド受容体EP3による新しい情報伝達系: EP3受容体は、従来、Giタンパクと共役し、細胞内cAMP濃度上昇を抑制すると考えられてきた。ところで、EP3にはC末端のみ異なる複数のイソフォームが存在するが、これらイソフォームはアゴニスト依存的なGiの活性化効率が異なる点が指摘されてきた。今回、我々は、COS細胞に発現したEP3受容体が、EP2などによる他のGs活性に対して、これを亢進させる機能を有することを発見した。このEP3によるGsの超活性化は、百日咳毒素添加によって影響されず、またカルモジュリン阻害剤のW-7により阻害されたことからGi以外の経路でCa^<2+>上昇を介することが示唆された。この機能はC末端の構造によらず、全てのイソフォームにおいて同様に認められたことから、EP3の生理機能の端を担う可能性が考えられた。 2.受容体遺伝子欠損による各プロスタノイド受容体の病態機能評価: 4種類のEPサブタイプ受容体欠損マウスを作製し、それらを用いて受容体の生理機能を評価した。その結果、EP2はApcノックアウトマウスにおける大腸ポリープの形成時にCOX-2に由来して産生されるPGE2が作用する主たるPGE受容体であることを明らかにし、その作用機序としてVEGF産生亢進、COX-2誘導のポジティブフィードバック亢進が示唆された。またEP4はデキストラン硫酸投与による大腸炎モデルにおいて、上皮再生の亢進作用、白血球及びリンパ球の活性化抑制作用により、炎症抑制作用を発揮することを明らかにした。一方、EP3欠損マウスが、出血傾向が高く、アラキドン酸添加による血栓死亡率も顕著に減少していることを発見し、その理由として、内因性PGE2が血小板に発現するEP3に作用して、トロンボキサン刺激による凝集効率を高めていることを見出した。
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