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2000 年度 実績報告書

セレンの代謝機構と他元素との相互作用の機構

研究課題

研究課題/領域番号 12470509
研究機関千葉大学

研究代表者

鈴木 和夫  千葉大学, 薬学部, 教授 (90109918)

研究分担者 小椋 康光  千葉大学, 薬学部, 助手 (40292677)
キーワードセレン / スペシエーション / ICP-MS / HPLC / セレノアミノ酸 / 安定同位体 / セレノプロテインP / ヒ素
研究概要

生体内に存在するセレンの化学形態を明らかにすることにより、吸収から排泄に至るセレンの代謝機構を化学反応として示し、かつ様々な元素と相互作用するとされているセレンがどのような機構によるのか明らかにすることを目的とした研究を実施している。
これまでに、安定同位体で標識したセレンを用い、動物に投与したのち、セレンに特異的な検出器として質量分析器(ICP MS)を用いるHPLC-ICP MSで、標識セレンの化学形態を明らかにする方法を開発した。また、この手法を用い、セレン栄養源の一つである無機セレンの代謝経路と機構を詳細に説明してきた。
本年度は、無機セレンの代謝経路と機構を明らかにする研究を継続するとともに、セレン栄養源の他の一つである有機セレンの代謝経路と機構を明らかにすることを目的とした研究も開始した。安定同位体で標識したセレノメチオニンを合成し、動物に投与することによって代謝機構を明らかにする実験を行った。無機セレンは全て、生体がセレンを含む化合物として認識された経路により利用し、排泄されるが、過剰なセレノメチオニンについてもほとんどがセレンとして認識された経路で排泄されることが明らかとなった。
無機セレンとして亜セレン酸、有機セレンとしてセレノメチオニンをそれぞれ安定同位体で標識し、適性量のセレンとして投与することにより、各臓器へのセレンの利用効率を明らかにする実験を継続している。
セレンの排泄経路の主代謝産物である尿中のセレンの構造が、従来から知られている構造とは異なることを指摘し、その同定に向けて検討を加えてきた。本年度においても継続して検討を加えてきたが、引き続き同定に向けた研究を実施している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.T.Suzuki and Y.Ogra: "Metabolism of selenium and its interaction with mercury : mechanisms by a speciation study."Phosphorus, Sulfur, and Silicon and the Related Elements. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] K.T.Suzuki and Y.Ogra: "Metabolic pathway for selenium in the body : Speciation by HPLC -ICP MS with use of enriched Se"Food Additives and Contaminants. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Y.Shiobara 他: "Exchange of endogenous selenium for dietary Se of ^<82>Se-enriched selenite in brain, liver, kidneys and testes."Life Sci.. 67. 3041-3049 (2001)

  • [文献書誌] Y.Shiobara 他: "Effects of the dietary selenium concentration and species (selenite and selenomethionine)"Biomed.Res.Trace Elements. 11. 80-85 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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