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2002 年度 実績報告書

日本人の生活遂行能力(ライフ・フィットネス)に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12480007
研究機関東京大学

研究代表者

金久 博昭  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50161188)

研究分担者 久保 啓太郎  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70323459)
川上 泰雄  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60234027)
深代 千之  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50181235)
キーワード生活遂行能力 / 歩行パワー / 走行パワー / 膝伸展筋群 / 筋厚 / 筋力 / 筋パワー / 車椅子利用車
研究概要

実施3年目となる平成14年度は、これまでの年度と同一の項目による測定を中高年齢者および車椅子利用者に適用し、ライフフィットネスにおける加齢変化、および高齢期における身体不活動状態が筋の厚み(筋厚)と機能に及ぼす影響について検討した。その主な結果は以下に示す通りであった。
1)ライフフィットネスの加齢変化:身体各部位の筋厚における加齢低下は、大腿前および腹部の筋群において顕著であり、その傾向は平成12・13年度において報告したものと同様であった。膝伸展に機能する筋群の等尺性筋力とパワーについて、それらの加齢低下を比較したところ、若年齢者との差は筋力よりもパワーにおいて大きく、静的よりも動的な筋活動時の筋機能に対し、加齢の影響は顕著に表れることが示唆された。また、高齢者男性について、歩行および走行中の機械的パワーと脚力との関係を検討したところ、両パワーとも脚力と正の相関関係が認められた、特に、歩行パワーの場合に、筋力の差が規格化されると、若年齢者との間に有意な年齢差は存在せず、高齢者では身体移動能力を維持するうえで、脚力の維持・増進がきわめて重要であることが明らかとなった。さらに、中高年齢女性では、1日の歩行数と筋体積当たりの膝伸展力および踵骨の強度との間に正の相関関係が認められ、中高年齢期における身体活動量の維持・増進は、筋機能および骨強度を正常に保つうえで、重要な役割を果たしていると考えられた。
2)車椅子利用者の筋厚および筋力:車椅子利用者(80歳以上の女性11名)を対象に、膝伸展筋群の筋厚および等尺性筋力を測定し、70歳代健常女性の値との比較を試みた。その結果、健常者の場合に、筋厚は年齢との間に負の相関関係が認められたが、車椅子利用者では、年齢に関係なくほぼ一定の値であった。車椅子利用者と健常者との差は、筋厚およりも筋力において大きく表れた。これらの結果から、高齢期における不活動状態の影響は、筋量よりも筋機能において顕著であることが考えられた。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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