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2002 年度 実績報告書

筋力トレーニングと蛋白同化ステロイドが生体の生理機能に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 12480012
研究機関東海大学

研究代表者

玉木 哲朗  東海大学, 医学部, 講師 (10217177)

研究分担者 内山 秀一  東海大学, 体育学部, 助教授 (80256164)
吉村 眞一  東海大学, 医学部, 講師 (30230808)
キーワード代償性筋肥大 / 蛋白代謝 / 筋芽細胞 / 培養細胞 / 細胞増殖 / 細胞周期
研究概要

平成14年度は、「蛋白同化ステロイドは生理的限界をも動かすのか?」に注目した。即ち、平成13年度の研究成果として中枢神経系への影響が明らかになったことで、いわゆる「心理的限界に対する影誓」は十分に示唆された。しかし、通常、心理的限界は生理的限界の範囲にあり、これを越えて生体が機能することは考えられない。平成12年度の研究成果で「筋内蛋白代謝の亢進」は明らかになっているが、それが「根本的に生理的限界を向上させた結果」なのか、あるいは「生理的限界の範囲内での亢進状態」であるのかを検討した。ラットを用いた協同筋切除による代償性筋肥大モデルでは、4〜6週間という短期間に筋重量が1.5〜2倍に増加する。これは骨格筋の持つ肥大能力をほぼ最大限に引き出していると考えられることから、この代償性筋肥大に対するステロイドの影響を検討した。その結果、ステロイドは術後に見られる浮腫を伴う筋の炎症は抑制するが、筋肥大率自体には変化が認められなかった。以上の結果より、蛋白同化ステロイドには「生理的限界を突き動かす効果はないが、蛋白代謝の回転を確実に促進し、ダメージを抑制する」、「細胞の増殖や細胞周期への影響はない」、即ち「ステロイド投与は筋内蛋白代謝の生理的限界をを上げることなく、その回転を促進する」ことが明らかとなった。これらの結果はまた、ステロイド使用が細胞の寿命を早期に全うしてしまうこと、即ち細胞死(アポトーシス)の出現を早める結果をもたらす可能性を示唆するものでもあった。加えて、中枢神経系への影響とを考え合わせると「筋肉増強剤としてスポーツ選手に使用されるべき薬物ではない」ことが明白となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tetsuro Tamaki: "Nandrolone Decanoate enhances hypothalamic biogenic amines in rats"Medicine and Science in Sports and Exercise. 35・1. 32-38 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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