研究課題/領域番号 |
12480016
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
吉田 容子 摂南大学, 国際言語文化学部, 講師 (70265198)
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研究分担者 |
神谷 浩夫 金沢大学, 文学部, 助教授 (40192546)
丹羽 弘一 富山大学, 人文学部, 助教授 (20272883)
大城 直樹 神戸大学, 文学部, 助教授 (00274407)
加藤 政洋 流通科学大学, 商学部, 講師 (30330484)
福田 珠己 大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (80285311)
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キーワード | ジェンダー / フェミニズム / 空間 / 都市 / 景観 / 建造環境 / 表象 / セクシャリティ |
研究概要 |
本年度は以下の成果を得た。吉田:都市の建造環境にはジェンダー関係が反映されており、女性は非合理的な行動を余儀なくされ、恐怖を感じたり、立ち入り不可能な空間が存在することを、大規模ニュータウンを事例に検討。2000年8月にIGC(世界地理学大会於:韓国ソウル市)で成果の一部を発表。福田:戦後日本における地域博物館の設立に注目し、地域表象が孕む諸問題にいかに対峙していくべきかを考察。成果の一端は、2000年8月のICGC(批判地理学国際会議於:韓国テグ大学)で発表。大城:2000年12月と2001年2月、ラオス人民民主共和国ビエンチャン特別市に赴き、ジェンダー化された景観を分析するために都市中心部の労働実態調査を実施。タイのコーンケーン大学人文・社会科学部教授から貴重な助言も得た。丹羽:都市下層民のもつジェンダー関係を、新宿と釜ケ崎を事例に、寄せ場調査やホームレスの参与観察を通じて分析。寄せ場に蔓延る男性主義的ポリティックスや女性ホームレスが抱える問題が明確となった。加藤:フェミニスト地理学、文化地理学、カルチュラル・スタディーズの研究動向を文献から把握。20世紀の都市を「遊歩」などの空間的実践を通じて消費することで理論を構築してきた(男性)理論家たちは、都市を女性的なものとしてセクシャルに表象してきたことがわかった。神谷:大都市圏における単身女性の生活空間を把握するため、英語圏の文献をサーベイ。分担者が共通の理論的枠組みを持つよう、G.RoseのFeminism and Geography(Polity Press,1993)を翻訳。成果は2001年3月に出版。出版の雑多な作業は学生アルバイトに依頼。最終年度の報告書作成後、フェミニスト地理学のテキストを出版するので、分担者間の研究連絡をメールによって密に取り、論文の執筆が速やかに進むよう、PCを整備した。
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