研究課題/領域番号 |
12480025
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
本間 清一 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (50017240)
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研究分担者 |
頼澤 彩 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助手
村田 容常 お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助教授 (60210051)
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キーワード | コーヒー / 亜鉛 / Zn-キレート性成分 / メイラード反応 / 糖 / アミノ酸 / フェノール / 高分子構造 |
研究概要 |
コーヒーの試料として、成分組成が一定のものを大量に入手でき、かつ保存ができるインスタントコーヒーを分析対象に選んだ。コーヒー-亜鉛複合体を以下のとおり調製した。 3LのpH4.0、10mMのヘキサンミン緩衝液(10mM KClを含む)にコーヒー(1kg)を溶かし、終末濃度20mMになるよう塩化亜鉛を加え、生じた沈殿を分け採った。沈殿を1%アンモニアに溶解し、凍結乾燥 (Sample Ap)をした。Apを水に溶かし、Amberlite410(OH-)カラムにかけ、Zn含量の高い画分をAmberlite IR120(NH4+)カラムにかけた。水と1%アンモニアで溶出し、Zn含量の高い画分を塩酸で酸性にして生じた沈殿を遠心分離した。この沈殿物質はZn-コーヒー複合体であり、凍結乾燥し、セルロースカラムにかけイソプロパノール-1%アンモニア水の系で展開し、混合比3:2で溶出される画分が最もZn-キレート能力の高い(-log Kd=9)画分(ApIII)であった。 ApIII分子サイズはゲルろ過カラムによるHPLC測定によると48KDであった。ApIII画分の構成成分はフォリンデニス法によると30.4%のフェノール、糖とアミノ酸がそれぞれ3%と4%、ケルダール法による窒素含量が10%を越えた。バートレット法ではリンが殆ど検出されなかったのでフィチン酸などのリンはキレート形成に関与せず、Zn-キレート性成分の形成にメイラード反応とフェノール化合物の酸化分解や重合の関与を推定した。 ApIII画分の高分子構造を構成する成分を推定するために、過マンガン酸、過ヨウ素酸ナトリウム、アルカリ溶融分解を行い比較すると、アルカリ溶融分解が最も収量が高く、中性と酸性画分に主要な分解物が回収されてくることを確かめた。3D-HPLCとLC-MSによる解析の可能性を見いだした。
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