研究分担者 |
菅井 勝雄 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 教授 (40000294)
澤本 和子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (50226081)
生田 孝至 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (20018823)
野嶋 栄一郎 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (20000086)
吉崎 静夫 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (20116130)
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研究概要 |
本研究では,日本における授業研究の方法論の体系化という視点から,これまでの授業研究の系譜を明らかにしてきた.各グループで研究・調査を進め,その成果を2002年8月に大阪市で行われた「教育セミナー関西2002」で討議するとともに,最終的に報告書という形にまとめた. 報告書の概要は以下の通りである.まず第1章で,故井上光洋・大阪大学教授が示した「授業研究の系譜図」について解説した.次に,複数の大学による共同研究として展開した「全国授業研究協議会」の取り組みについてまとめた(第2章).この「全国授業研究会」のうち,北海道大学グループの実践研究については,別に「補足報告書」を作成した(『常呂小学校教育実践報告〜北海道大学と常呂小学校の教育実践研究〜』).さらに,実践者の視点からの授業研究に着目し,群馬県の島小学校校長として独自の学校研究を進めた斉藤喜博の実践(第3章),大村はまや木下竹次といった実践家による授業研究(第4章)を取り上げた. 報告書の後半部分では,最近の授業研究における課題を取り上げている.すなわち,授業研究における学習理論の位置づけについて(第5章),教育工学のシステムズ・アプローチと授業研究の関わりについて(第6章),そして授業研究の方法論としてのコミュニケーション分析や授業アセスメントが,教師教育にどのような示唆を与えるか(第7章)についてである. さらに,前述の「教育セミナー関西2002」でのシンポジウム「授業研究のこれまで,これから」の様子を紹介し、補章において授業における「技術」を研究することの意義について,あらためて提言を行った.
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