研究概要 |
<平成12年度> 携帯電話などのモバイル通信端末を所持する聴覚障害学生を対象に,広い意味での学習情報を提供するシステムを構築し,試験運用と評価を行った.また,キャンパスインフラの在り方に関する検討材料とするため,全学生を対象にアンケート調査を行った. 1.情報提供システムの中核となるサーバマシンを購入し,学内LANに接続した.種々のWebアプリケーションをサーバサイドプログラミングにより開発して,電子掲示板,Webメールサービス,学習コンテンツの提供,の3つを実現した. 2.学生と教員のモニタに携帯電話を貸与し,本システムを評価・検証してもらった.これらの意見はシステムの改良に役立てられた. 3.本学の聴覚障害学生全員を対象に,モバイル活用と情報保障に関する実態調査を行った.その結果,学生は本研究のようなシステムを歓迎しており,多様な情報提供を期待していることが分かった. <平成13年度> 自営PHSデータ通信網を構築し,通信コストがかからないモバイル通信環境の有効性を応用展開例とともに明らかにした.また,学生・教職員を対象にした情報保障インフラに関する2回目の調査を行った. 1.自営網対応のモバイル通信端末(PHSカード)へ学習情報を提供するシステムを構築した.このため,通信料の負担なしこ,Webサーバからの情報提供が可能となった. 2."IT略語辞典"を充実させた.また,携帯電話側で学習教材を動的に利用できるようにするため,一般常識問題集などのJavaアプリケーションを開発・アップし,試験的な配信を行った. 3.本研究で構築したインフラの応用展開として,聴覚障害学生の安否確認システム,電光表示パネルを用いた情報提示システムなどを構築・検証した. <平成14年度> 携帯電話・自営PHSなど,モバイル通信端末のためのインフラよる情報提供を総合的に検証した.また,本研究の成果を聴覚障害教育に関する国際会議で発表した.
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