研究分担者 |
木村 真治 関西学院大学, 法学部, 助教授 (40225040)
鈴木 昌和 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (20112302)
藤芳 明生 茨城大学, 工学部, 助手
前川 眞一 大学入試センター, 研究開発部, 助教授 (70190288)
石塚 智一 大学入試センター, 研究開発部, 教授 (00168238)
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研究概要 |
障害を有する受験生に対する試験方法を抜本的に改善するため,短時間に効率よく測定可能な適応型コンピュータ・テスト(CAT:Computerized Adaptive Testing)を試作し,大学入試センター試験への導入の可能性を検討する. 3ヶ年度計画の初年度の平成12年度は昨年までに開発してきたCATの原型モデルの全面的改良を進めるため,テスト・システムを改良するとともに項目プールを拡張した. (1)テスト・システムの改良 15インチカラー液晶タブレットを搭載した最新のペン・コンピュータを21台購入し,ハードウェアを改善するとともにCATの原型モデルのソフトウェアをWindows 3.1からWindows 2000上に移植した. 障害受験生が有する障害の種類と程度とに応じたテスト・システムのユーザ・インタフェースを改良するため新しく購入したペン・コンピュータを使用して実験システムを開発し,弱視受験生に対する試験問題の最適な表示方法に関する実験を行った.弱視被験者18名に対し3種類の文字フォント(明朝体,太ゴチック体,太教科書体)及び3種類の文字サイズ(16ポイント,22ポイント,28ポイント)の計9水準のグレコ・ラテン方格法の実験を実施し,拡大文字問題の最適な表示方法に関するテスト・データを収集した. (2)項目プールの拡張 国語・数学・英語の3教科のテストレット型の項目プールを構築するため本年は数学と英語の項目プールを拡張した.大学入試センターに保存されている問題冊子及び点字問題冊子をコンピュータに読み込み文字認識して,デジタル・テキスト形式の過去22ヶ年度にわたる問題のデータベースを作成した. また,数学と英語の2教科につき大学入試センター試験の成績ファイルを分析し,テストレットとして適した問題を選択するため各問題の項目パラメータの推定を行った.
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