研究概要 |
基盤研究(B)(2)の研究初年度にあたり、富山県高岡市にある博労小学校の卒業図画作品を2度にわたり現地調査し、表現研究の資料作成としてスライド撮影を行う。卒業作品は明治37年度入学生から現在まで収集されており、今後も毎年6年生の卒業作品が継続的に収集される予定である。収集図画作品は25000枚以上が予想されるが、はっきりとした数は、今後の調査を待たなければ、ならない。 今年度の調査実績は、明治41年度入学生の卒業年度である明治44年より平成10年度までの作品撮影を完了した。平成12年度秋よりコンピュータによる画像処理を行い、JPEG保存,PICT保存の2通りの保存を行っている。全作品撮影終了後、JPEG保存においては、検索項目によるデータ検索並びに作品のデータベース管理による表現研究と分析を行う計画である。画像データは、文字情報と比べて重く、児童画1枚に付き15,6キロバイトを必要とし、多くのハードディスクを用いて保存を行いつつある。コンピュータの環境がめざましく変化し、年度当初より、ハードディスクの容量やアクセス速度も速くなり、画像データ保存の環境もかなり改善が成されてきた。 研究実績としては、今年度は撮影が主なものであり、下記に撮影年代と児童画数を列記する 明治45年データの個数 110 大正2年から大正14年データの個数 1943 昭和8年から昭和16年データの個数 138 昭和29年から昭和62年データの個数 2377 平成元年から平成10年データの個数 1056 年代不明データの個数 635 計6259枚 以上の通りであるが、資料撮影の折り、年代不明が生じ、現在のところ未整理の部分が多々あるため、635枚不明が生じた。撮影手順の関係から年代の欠落した撮影もかなりあり、来年度の課題として残る。
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