研究課題
1.各都道府県の各学校のユニークな総合的な学習の時間の単元展開構想、実践情報についてのデータを収集した。(1)情報の収集は、インターネットを使ってのデータ収集と情報提供のための調査票を作成して収集を行った。1)インターネットを使って収集した情報は、国立教育政策研究所「文献・実践情報ホームページ」「総合的な学習らんど」「インターネットに紹介されている実践校」に追加し、2001年3月現在、小中高校合わせて1782校が掲載されている。また、それらの情報の内容に12分類して検索できるようになっている。当ホームページへのアクセス数は、約14万8千件(2001年3月末)になり、1日300から500近いアクセスがあり、広く活用されている。2)インターネットに紹介されていない実践校については、国立教育政策研究所教育情報データベース「学校における教育実践研究主題データベース」に収録されている学校のうち「総合学習」を行っている330校を対象に調査を実施し、情報収集した。2.つぎに、各都道府県・政令指定都市の教育委員会での総合的な学習に関する支援の実態、特に「資料作成」状況を把握する調査を行った。ホームページを開設していない教育委員会については、調査票で調査し、ホームページを開設している都道府県・指定都市については、インターネットを使って調査を行った。3.調査結果の一部を前出「総合的な学習らんど」に「総合的な学習の動向」として今年度追加し、インターネットに紹介されている学校の実践動向を26の体験活動に分類分けて紹介している。4.所見としては、総合的な学習における社会体験・自然体験のいずれも、児童・生徒の生活に基盤を置いて、学習課題を設定することが必要である。その際、体験活動を展開する過程での教師の役割をどう考えるべきかが課題である。基本としては、教師が適時・適切に指導することが総合的な学習を充実させるために必要である。総合的な学習の場としては、児童・生徒の発案を教師の指導・支援によって開発しなければならない。学校内外において、ユニークかつ有効な学習が展開できる場を設定することが必要である。