研究概要 |
本研究は,仮想空間中におけるフリーハンドの描画ジェスチャを空間図形として認識する基本技術「FSCI--3D」を確立し,それに基づいて正確な3次元CAD立体図形を一貫した直感的な操作で瞬時に生成できる汎用性に優れたヒューマンインタフェースを構築することを目的としている。平成12年度までに,空間描画動作のみから立体図形プリミティブを生成することが基本的に可能であることを実証しており,これを基に本年度は下記の各知見を得た。 1修正用ユーザインタフェースの設計 空間描画によって生成された立体図形プリミティブが完全にユーザの意図と一致しなかった場合に対応するための,修正用ユーザインタフェースの設計を行った。その結果、空間描画曲線のセグメンテーション.描画曲線認識結果の次候補選択,描画曲線認識結果の位置・姿勢に関する編集,の3点に関する修正を空間中のペン操作によって行えるユーザインタフェースを実現した。 23次元CAD図形プリミティブ入力システム構築 平成13年度の結果と上記1の結果を統合し,描画ジェスチャとペン操作によって直感的に3次元CAD図形を生成することのできる図形入力システム"BlueGrotto"および"Grand BlueGrotto"を試作した。また,実際に,立方体,直方体,球,円柱,円錐,トーラス,半球,円錐台,自由形状回転体,チューブ,など殆どの基本的な3次元図形プリミティブを「スイープ図形とスイープ経路の描画」および「ペン操作による微調整」という一貫した操作ですばやく入力することができる従来にない3次元図形入力が実現されることを確かめた。
|