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2000 年度 実績報告書

音オントロジーを用いた音楽情報処理の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12480090
研究機関東京理科大学

研究代表者

奥乃 博  東京理科大学, 理工学部, 教授 (60318201)

研究分担者 後藤 真孝  電子技術総合研究所, 知能情報部, 研究員
キーワード音オントロジー / 楽音認識 / 楽音特徴抽出 / 音高によるテンプレート切替
研究概要

初年度は、設備の充実を行うとともに、「音オントロジーの音楽情報処理に関連する部分の設計」、および、「音オントロジーによる楽音の階層構造の認識法の確立」に焦点を絞り、研究を進めた。
1.設備の充実-音響入出力装置の導入、音楽認識用の設備として、最高速PCと信号処理および統計処理用ソフトウェアシステムを導入した。また、音楽データとして、音響測定用の音楽CDの収集、および、カナダ・マギル大学で収録した楽器単音のCD集を購入した。
2.音オントロジーの設計とシステムの開発-単に個別の楽器音だけではなく、弦楽器なのか管楽器なのか、トランペットなのかフルートなのか、と楽器音の認識にはさまざまなレベルが存在する。そのためには、楽器音の発音過程に注目する必要がある。たとえば、ピアノの場合は、シンセサイザでは、attack,decay,sustain,releaseという4つの過程に分解できる。従来の研究では、sustainに相当する定常状態の部分だけを取り扱っているものが多く、attack,decayなどの変化は統一的な扱いが難しいために大量のデータを扱う場合には余り注目されてこなかった。本研究では、変化部分の特徴をとらえることによって、楽器音の階層的な表現を行うことを検討した。
3.音オントロジーによる楽音の階層構造の認識法の確立-上述したように、楽器音の定常部分だけでなく、変化部分の特徴をとらえた特徴量を用いて、実際の楽器音認識にどの程度有効であるかを検討した。本研究でのアイデアは、音高(基本周波数)によって楽器の特徴量から得られたテンプレートの集合を切替えることにある。現在、MIDI音源からのさまざまな楽器音に対して、音高によって特徴テンプレートを切替えることによって、ピアノ、バイオリン、ギター、フルート、トランペットの認識率が向上し、基本周波数によるテンプレート選択の有効性を確かめることができた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 奥乃博: "音環境理解-混合音の認識を目指して"情報処理. 40巻・10号. 1096-1101 (2000)

  • [文献書誌] 北原鉄郎,後藤真孝,奥乃博: "楽器音オントロジー作成のための楽器音特徴抽出"情報処理学会第62回全国大会. 4M-5. (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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