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2002 年度 実績報告書

盲人のパソコン利用におけるヒューマン・インタフェース機能の向上

研究課題

研究課題/領域番号 12480102
研究機関電気通信大学

研究代表者

清水 豊  電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (50231733)

研究分担者 篠原 正美  産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, 主任研究員 (90357195)
米沢 康滋  筑波技術短期大学, 情報処理学科, 講師 (40248753)
長岡 英司  筑波技術短期大学, 教育方法開発センター, 助教授 (30227996)
キーワード視覚障害者 / 盲人 / パソコン / 画面情報 / ヒューマン・インタフェース / ユーザ・インタフェース / 触覚マウス / 触覚グラフィック
研究概要

前年度までに構築したインタフェース・システムに基づいて6名の重度視覚障害者の協力を得て評価実験を行い,以下の点を明らかにした。(1)操作訓練:触覚グラフィック・ディスプレイと触覚マウスの操作は,構築したホットキー機能によって,約30分の教示と1時間半程度の自由練習で各参加者とも使用可能になった。(2)パターン認知:対象の表示領域の小さい触覚マウスは触覚ディスプレイよりもパターン認知能力が劣ることが示されたが,使用回数が増加するに従って両者の差が縮小することが明らかになった。(3)GUI操作:触覚デバイスとホットキーの併用によって視覚画面に提示されるマウスポインタを操作できるようになった。(4)画面上の図形探索:触覚デバイスとホットキーの操作によって視覚画面に提示された単純図形の探索が可能になった。(5)探索による認知:聴覚モダリティを使用するスクリーン・リーダーと触覚モダリティを使用する触覚デバイスの併用によってレイアウト画面の探索による認知課題は33%の参加者については可能であった。
以上の実験結果からシステムの改善点として,(1)触覚デバイス上のポインタ表示を一過性から持続性へ変更する。(2)一般のマウスやキーボードマウス機能を利用できるようにする。(3)ソフトウエア対処により、ポインタ制御精度を容易に選択できるようにする。(4)予め画面探索に適した固有機能を提供する。(5)表示面の周囲にスケールを配置して移動量と方向情報のガイドにすることなどが必要である。
この研究の総括として今後実施すべきことは,(1)ディジタイザ機能とマウス機能の融合や、音声情報との組み合わせ方法など、空間情報にかかわるインタフェースのあり方を検討する。(2)高い表示密度を備えた小型触情報提示モジュールを開発する。(3)既存のアプリケーション、あるいはタスクに重点を絞り、その使用を念頭においてインタフェース・デザインを行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Shimizu, et al.: "Improvement of userinterface for blind PC users"Computers Helping People with Special Needs. 450-452 (2002)

  • [文献書誌] 篠原正美, 清水 豊, ほか: "2つの触覚デバイスの評価実験I-パターン認識およびマウスポインタ制御"第28回感覚代行シンポジウム論文集. 28. 9-15 (2002)

  • [文献書誌] 篠原正美, 清水 豊, ほか: "2つの触覚デバイスの評価実験II-単純図形探索および複雑対象認識"第28回感覚代行シンポジウム論文集. 28. 17-21 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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