研究課題/領域番号 |
12480114
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
西田 靖 宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (00005315)
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研究分担者 |
鈴木 光政 宇都宮大学, 工学部, 教授 (40091706)
伊藤 弘昭 宇都宮大学, 工学研究科, 助手 (70302445)
湯上 登 宇都宮大学, 工学研究科, 助教授 (60220521)
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キーワード | 小型陽子加速器 / イオン源 / IH加速器 / V_p×B加速 / 航跡場加速 |
研究概要 |
この研究の目標は超短パルス高出力レーザーを用いたコンパクトな高エネルギーイオン加速器の開発である。今年度は高エネルギー領域における陽子加速の可能性の検討と原理実証を行うための陽子源の開発を行った。イオン加速の方法としてはV_p×B加速機構を用いた方法とレーザー励起航跡場の横電場を利用した方法の2種類の方法を考えて検討した。前者の方法は陽子ビームに電磁波を斜め入射するとともに定常磁場を印加する。シミュレーションの結果から約100keV/段のエネルギー増があることがわかった。しかし、これでは不十分であるので、現在さらなる検討を行っている。一方、後者の方法を検討した結果、1段あたり約200keVのエネルギー増があることがシミュレーション結果からわかった。また、この方法は低エネルギー側(10 MeV以下)の陽子を加速するのに前者の方法よりも適している。これらの2種類の陽子加速法について議論したが、一段あたりのエネルギー増加量は小さいので、多段化を行う必要がある。 一方、入射器用陽子源を開発しているが、エネルギー30keVの陽子源の開発はほぼ終了した。ついで、陽子源から射出された30keVの陽子を1MeVまで加速させる前段加速器として、ここ最近注目をされ始めたIH(Interdigital H-mode)型線形加速器を採用することにした。このIH加速器はRFQ加速器に比べてシャントインピーダンスが大きいので、電力効率が優れているため小型化が可能である。IH用電極の設計は終了したが、加速空胴の設計は現在行っており設計が終りしだい製作を行う予定である。
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