高速プラズマ流中での高ベータ電磁流体渦形成と動的挙動の観測

2000 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 12480123
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 安藤 晃 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90182998)
• 研究分担者: 服部 邦彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90261578) ; 犬竹 正明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90023738)
• キーワード: 電磁流体渦 / プラズマ流 / プローブ / アルフェン波 / 同軸ガン

研究概要

本研究の目的は、高ベータなスフェロマックプラズマ(電磁流体渦)配位を高速プラズマ流中で保持するという全く新しい高ベータプラズマ閉じ込め手法を実験的に探求することである。
本研究期間中に、本研究機関のHITOP実験装置で生成されたマッハ数が1を越える超音速高密度プラズマ流中へ種々の渦度をもった電磁流体渦プラズマを入射し、その挙動を観察するとともに、この渦度あるいは背景プラズマ流の流速や密度を独立に変え、高ベータなスフェロマックプラズマ(電磁流体渦)の形成過程や高速プラズマ流中での安定性について考察を行う。
本年度は、高速プラズマ流生成の実験とともに、その内部磁場および密度構造の空間・時間変化を詳細に測定するために、計測装置の拡充をはかりその製作を行った。
まず、磁場揺動測定のために49chのマイクロ3軸多チャンネル磁気プローブおよび測定回路を、また従来の13ch多チャンネル静電プローブに加え6chの磁気および静電プローブの複合型プローブの製作をおこなった。さらに非接触測定を用いてプラズマの空間・時間的挙動を観測するために24chの可視光CT測定器を作製した。これらの測定器を用いてプラズマ測定を行い動作確認を行った。
また、渦生成のために大振幅電磁流体波生成用コイルを用いた基礎実験を行った。さらに同軸ガンによる渦励起法についても検討を行った。

研究成果

• [文献書誌] A.Ando: "Spectroscopic Studies of a High Mach-Number Rotating Plasma Flow"Proc.of the 11th International toki Conference on Plasma Physics and Controlled Nuclear Fusion (ITC-11). 1-4 (2000)
• [文献書誌] A.Ando: "SPECTROSCOPIC MEASUREMENTS OF PLASMA FLOW VELOCITY AND TEMPERATURE NEAR THE MUZZLE OF AN AXIALLY-MAGNETIZED MPD ACCELERATOR"Proc.of the 22nd International Symposium on Space Technology and Science. 1-6 (2000)
• [文献書誌] K.Hattori: "CHARACTERISTICS OF A SUPERSONIC PLASMA FLOW PASSING THROUGH A MAGNETIC LAVAL NOZZLE"Proc.of the 22nd International Symposium on Space Technology and Science. 1-6 (2000)
• [文献書誌] M.Inutake: "A high-beta, supersonic plasma flow and shock formation in magnetic channels"Proc.of the 10th International Congress on plasma Physics (ICPP-2000). 1-4 (2000)
• [文献書誌] 芦野正史: "MPDアークジェットプラズマの回転現象"電気学会プラズマ研究会資料. PST-00-33. 33-38 (2000)
• [文献書誌] A.Imasaki: "MACROSCOPIC STABILITY OF A SUPERSONIC PLASMA FLOW \ IN A DIVERGENT MAGNETIC MIRROR"Proc.of the Int.Conf.on Open Magnetic Systems for Plasma Confinement, Transcations of Fusion Technology.. Vol.39,No.1T. 324-327 (2001)