研究課題/領域番号 |
12480128
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
松岡 啓介 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (70023736)
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研究分担者 |
磯部 光孝 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00300731)
西村 伸 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (60311205)
岡村 昇一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60115540)
鈴木 千尋 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (30321615)
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キーワード | 準軸対称ヘリカル磁場配置 / CHS-qa / メルシエ条件 / 外部キンク不安定性 / ブートストラップ電流 / テアリングモード / バルーニングモード / CHS |
研究概要 |
平成13年度は、平成12年度の準備を経て、各種計算機コードを用いた計算とCHSにおけるMHD安定性についての実験を行い、それらの比較を通して、CHS-qaのMHD安定性を評価し、まとめを行った。CHS-qaとCHSの磁場配位は大きく異なり、前者の真空磁場配位が磁気井戸であるのに対し、後者は強い磁気丘である。このため、CHSでは局所交換型不安定性が問題になり、メルシエ条件がそのMHD安定性の評価に広く使われている。メルシエ条件は、CHSやLHDの設計指導原理として用いられてきたが、実験との対比は必ずしも良くない。即ち、CHSにおいては真空磁気軸を強く内側にシフトさせ、十分にメルシエ不安定な有限βプラズマ(<β>=1%)を生成しても、実際のプラズマは大局的には安定である。この事実は、CHS-qaの安定性を評価する上で重要な指針の一つとして用いられているメルシエ条件を重要視する必要がないことを意味している。世界的にもそのような実験事実が積み上がり、共通の認識となりつつあることは大きな成果である。また、CHS-qaでは、β値が上昇しブートストラップ電流が流れた場合に、回転変換角t/2π=0.5の有理面でのテアリングモードが問題になる。この点に関して、CHSにおいてビーム駆動電流とオーミック電流を流すことによってテアリングモードを調べた。m/n=2/1モードは発生するものの、プラズマを破壊するような強い不安定性は生じない。t/2π=0.5の有理面がプラズマ外に存在する場合は、外部キンク不安定性が起こりうるが、残念ながらCHS実験では調べられない領域である。3次元コードであるTERPSICHOREとCAS3Dとを用いて計算した結果、不安定となるが、CHS-qaはCHSと同じく外部回転変換が大きいので、トカマクのような破壊的不安定性が生じない可能性はある。バルーニングモードについても検討を行った。以上をまとめると、CHS-qaでは約4%の<β>値まで安定であると考えられ、実験と理論両面からのデータベースが構築された。
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