研究概要 |
BaUO_3,BaZrO_3,Ba(U, Zr)O_3を合成し、その各種物性間の相関を研究した。種々の物性間の相関において、BaZrO_3は典型的なペロブスカイト型酸化物にみられる傾向を示したが、BaUO_3は酸化物でも金属でもなくガラスに近い挙動を示した。BaUO_3の電気抵抗率、ゼーベック係数、熱伝導率から無次元性能指数ZTを求め、熱電変換材料としての適用性を評価した。BaUO_3は高性能な熱電変換材料となる可能性を有していることがわかった。 水素吸蔵特性としてUNiAl およびUCoAl合金の水素吸蔵特性を水素圧2MPa以下、温度298〜398Kの範囲で調べた。UNiAl-H系ではα相(固溶体)、β相(UNiAlH)およびγ相(UNiAlH2)が存在し、(α+β)相および(β+γ)相の水素反応について文献値より小さなΔH^0、ΔS^0が得られた。これらの値はよりUNiAlの水素吸蔵特性が比較的優れていることがわかった。 光触媒材料としては、本年度はその評価技術を確立するためBaZrO_3を用いて水素発生能および光電気化学測定を試みた。またSrUO_4、CaUO_4、K_2U_2O_7およびNa_2U_2O_7の光触媒性能も評価した。単独の光触媒性能はP-25(TiO_2)光触媒に及ばないものの白金を蒸着したSrUO_4でP-25の1/3程度の光触媒性能が得られた。またNiOを持担した場合、SrUO_4はNaTaO_3の1/5程度の光触媒性能が得られた。
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