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2000 年度 実績報告書

JVSマウスを用いたミトコンドリア数の増生に係わる新規蛋白質因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12480191
研究機関徳島大学

研究代表者

樋口 富彦  徳島大学, 薬学部, 教授 (50035557)

研究分担者 桑島 正道  徳島大学, 医学部, 助教授 (00205262)
柴田 洋文  徳島大学, 薬学部, 助手 (00093865)
新垣 尚捷  徳島大学, 薬学部, 助教授 (60151148)
キーワードミトコンドリア / バイオジェネシス / JVSマウス / Differential Display / 遺伝子発現制御 / H^+-ATP合成酵素
研究概要

申請者らは、心筋細胞においてミトコンドリア数が劇的に増加しているJVSマウスを用いて,これまでにJVSマウス心筋ミトコンドリアでは,呼吸活性,各種チトクローム含量,ATP-Pi交換活性が正常マウスに比べ低下(30〜70%)していること,ATPase活性は逆に約2倍に増加していること,H^+-ATP合成酵素のサブユニットの発現量は(c(P1),c(P2),e,IF1,βについてはmRNAレベル,αサブユニットとcoupling factor6についてはタンパクレベル),JVSマウスと正常マウスとで差がないことを明らかにし,JVSマウスの心筋細胞では機能的に不完全なミトコンドリアが増生していることを明らかにしている.
本研究では,ミトコンドリアの分裂・増殖機構を解明するために,蛍光Differential Display法によりミトコンドリア数の増生に関わる新規蛋白質因子の遺伝子の単離を試みた.その結果,ミトコンドリア数の増生に関与する可能性のある9種のcDNA断片を得ることに成功した.それらのcDNAの塩基配列を決定し,ホモロジーサーチを行なったところ,3つの遺伝子断片については既知の遺伝子であり,その他の6種については,新規の遺伝子であることが明らかになった.現在,6種の遺伝子の完全長cDNAクローニングを行なっているところである.
また,今回単離した遺伝子産物の生理機能を調べるために,ミトコンドリア輸送シグナルペプチドを融合させた蛍光タンパク発現ベクターを培養細胞にトランスフェクションして,生細胞中におけるミトコンドリアの動的変化をタイムラプスデコンボリューションCCD蛍光顕微鏡下で直接観察できるシステムを開発した.今後,このシステムを用いてミトコンドリア数の増生に関わる因子を明らかにしていきたい.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T.Himeda: "Synchronized Transcriptional Gene Expression of H^+-ATP synthase Subunits in Different Tissues of Fischer 344 Rats of Different Ages"European Journal of Biochemistry. 267・23. 6938-6942 (2000)

  • [文献書誌] N.Arakaki: "Stoichiometry of Subunite in Rat Liver Mitochondrial H^+-ATP Synthase and Membrane Topology of Its Putative Ca^<2+>-dependent Regulatory Region"Biochimica et Biophysica Acta. (in press). (2001)

  • [文献書誌] Y.Sato: "Phytochemical Flavones Isolated from Scutellaria barbata and Antibacterial Activity against Methicillin-resistant Staphylococcus aureus"Journal of Ethnopharmacology. 72・3. 483-488 (2000)

  • [文献書誌] 樋口富彦: "新ミトコンドリア学(内海耕慥,井上正康監修)"共立出版株式会社(印刷中). (2001)

  • [文献書誌] 姫田敏樹: "分子細胞生物学基礎実験法 改定第2版(堀尾武一監修、樋口富彦、 他編)"株式会社南江堂(印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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