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2002 年度 実績報告書

Jab1によるCDKインヒビターp27の分解制御

研究課題

研究課題/領域番号 12480216
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

加藤 順也  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (00273839)

研究分担者 加藤 規子  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (10252785)
キーワード細胞周期 / 蛋白質分解 / CDKインヒビター / COP9シグナロソーム / 核外輸送
研究概要

1)Jab1ノックアウトマウスを用いた解析:
Jab1およびCOP9シグナロソームの生理学的機能を解析するために、定法に従いJab1のノックアウトマウスを作製し解析した。その結果、以下のことを明らかにした。Jab1ヘテロマウスは正常に生まれてくるが、Jab1ヌルマウスは全く生まれてこなかった。胎児を解析したところ、Jab1ヌルマウスは胎生7.5日目で明らかな形態異常を起こしていた。6週齢のマウスの体重を測定したところJab1ヘテロマウスは野生型のマウスに比べて平均で1割強、最大で50%もの体重の減少が見られた。p27ヌルマウスは野生型マウスに比べ巨大化することから、Jab1ヘテロマウスではp27の分解機構が破綻し個体の小型化がおこっていると推測した。
2)Jab1と細胞ガン化との関係解析:
様々なガン由来の細胞株を用いてp27やJab1などの分子の遺伝的変異、発現量等を解析した。その結果、慢性骨髄性白血病(Chronic Myelogenous Leukemia : CML)由来の細胞においてJab1を含む複合体の存在形式が他の造血系細胞と異なることが分かった。この変化はCMLの原因遺伝子Bcr-Ab1に起因しており、CML細胞内ではBcr-Ab1によって活性化されるPI3KおよびMAPK経路によりJab1を含む複合体が変化し、p27の発現量が低下していた。
以上よりJab1によるp27分解制御は個体形成や細胞癌化の過程で重要な経路であると考える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2002

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The cytoplasmic shuttling and subsequent degradation of p27^<Kip 1> mediated by Jab1/CSN5 and the COP9 signalosome complex2002

    • 著者名/発表者名
      Tomoda K
    • 雑誌名

      J Biol Chem 277

      ページ: 2302-2310

  • [雑誌論文] Expression of Cyclin-dependent Kinase Inhibitor p27/Kip1 and AP-1 Coactivator p38/Jab1 Correlates with Differentiation of Embryonal Rhabdomyosarcoma.2002

    • 著者名/発表者名
      Tsuchida R
    • 雑誌名

      Jpn J Cancer Res. 93

      ページ: 1000-1006

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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