研究課題/領域番号 |
12480219
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | (財)大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
佐邊 寿孝 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第1研究部, 研究部長 (40187282)
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研究分担者 |
八木 良平 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第1研究部, 研究員 (00321703)
矢野 元 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第1研究部, 研究員 (00284414)
橋本 茂 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第1研究部, 研究員 (50311303)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | PAG3 / paxillin / ARFGAP / ARF6 / endocytosis / endosomal recycling / 細胞運動 |
研究概要 |
パキシリンの細胞内局在の制御と細胞骨格構造や運動性とに関連があることを明らかにし、このことに関与する蛋白質として、パキシリン結合性ARFGAP蛋白質を複数種(現在までに、4種類)、単離同定した。そのうちの一つPAG3は、上皮細胞のみならず、単球細胞の成熟過程やマクロファージ様細胞に発現し、細胞運動制御にも関わる事等を明らかにした。細胞運動においては、形質膜の前部への進展とアクチン骨格構造の再構成とが同時に統御され起こるが、このことのモデル系として、マクロファージ細胞のFcγレセプターを介した貪食過程が知られている。PAG3がマクロファージ細胞にも発現していることから、まず、この点に関して解析をすすめ、PAG3がARF6に対してGAP活性を示し、マクロファージ細胞貪食の制御因子の一つであること、PAG3が見かけ上アクチン骨格の再構成に関与することを明らかにした。さらに、PAG3と相互作用する複数の蛋白質を単離同定し、PAG3やARF6がどのようにして、膜の再構成とアクチン骨格の再構成の両者の、時間的空間的制御に関わるのかを解析した。その結果、PAG3は、endosomal recyclingの制御因子であるARF6に対するGAPであること、endosytosisを制御する幾つかの蛋白質に結合活性を示すこと、そのことにより、endccytosisの最終段階のonsetを制御していることを明らかにした。また、他のパキシリン結合性ARFGAP蛋白質の機能解析も行い、そのうちの一つPAG1はARF1に対するGAPであり、さらにはこのものもアクチン骨格の制御に関わることや、Rac1に対する活性化因子であるPIXとも相互作用すること等を明らかにした。 現在さらに、PAG3及び今回見い出したその下流シグナル因子をtoolとして、endosomal recyclingと細胞運動制御との関連性のより詳細な解析を行っている。
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