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2000 年度 実績報告書

下等脊索動物における形態形成機構とオーガナイザーの成立

研究課題

研究課題/領域番号 12480222
研究機関東京都立大学

研究代表者

西駕 秀俊  東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60131918)

キーワード脊索動物 / ホヤ / ナメクジウオ / オーガナイザー / ホメオボックス遺伝子 / 軸形成
研究概要

本研究の目的は、下等脊索動物のホヤ、ナメクジウオの胚発生における形態形成機構の解析と脊椎動物オーガナイザー関連遺伝子のホヤ、ナメクジウオの発生過程とくに原腸形成期の発現に関する解析を行ない、オーガナイザーの成立の経緯を推察することにある。今年度の成果は以下の通りである。
(1)ホヤの左右軸に関する解析:我々はこれまでに、ナメクジウオpitx2関連遺伝子BbPtxについて、脊椎動物で知られているのと同様にBbPtxが左側優位の発現をすることを明らかにしてきた(鹿児島大学安井金也博士と協同)。今回、ホヤのpitx相同遺伝子を単離し、その発現の解析を始めた。そして、ホヤのPitx相同遺伝子Hrpitxが尾芽胚期に表皮で左右非対称に発現することを見出した。pitxの左側優位の発現はおそらく脊索動物では保存されていると予想される。
(2)脊椎動物オーガナイザー関連遺伝子のひとつotxのマボヤにおける相同遺伝子Hrothの上流域を含む約4.2kbのゲノム断片をlacZにつないだレポーターをマボヤ受精卵に顕微注入し、尾芽胚期に固定してβ-galactosidaseの活性染色を行ったところ、前方中枢神経系(脳胞)での発現をドライブすることが分かった。この領域をもとに様々なデリーションコンストラクトを作成し、胚に導入することにより、複数の前方神経系での発現をドライブする領域を見いだした。
(3)ナメクジウオの脊椎動物オーガナイザー遺伝子の発現パターン:今年度lim1およびlim3の遺伝子断片をゲノムからPCRにより単離し、lim3相同遺伝子Bblim3についてはほぼ全長をカバーするcDNAを得た。原腸形成過程での発現パターンを調べたところ、Bblim3が原腸形成期に発現していることが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Oda,I.and Saiga,H.: "Hremx, the ascidian homolog of ems/emx, is expressed in the anterior and posterior-lateral epidermis but not in the central nervous system during embryogenesis."Development Genes and Evolution. (in press). (2001)

  • [文献書誌] Yasui,K.,Saiga,H.,Wang,Y.,Zhang,P.J.and Semba,I.: "Early expressed genes showing a dichotomous developing domains in the lancelet embryo."Development Growth and Differentiation. (in press). (2001)

  • [文献書誌] Adachi,Y.,Nagao,T.,Saiga,H.and Furukubo-Tokunaga,K.: "Cross-phylum regulatory potential of the ascidian Otx gene in brain development in Drosophila melanogaster."Development Genes and Evolution. (in press). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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