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2001 年度 実績報告書

上衣細胞移植による中枢神経再生の促進とそのメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 12480226
研究機関京都大学

研究代表者

井出 千束  京都大学, 医学研究科, 教授 (70010080)

研究分担者 木村 一志  京都大学, 医学研究科, 助手 (20314180)
野田 亨  京都大学, 医学研究科, 講師 (50156204)
キーワード脈略叢上衣細胞 / 再生 / 移植 / 脊髄 / 接着因子 / 栄養因子 / アストロサイト / 分化
研究概要

移植8ケ月後にHRPを坐骨神経から注入して、経神経節的に脊髄後索からの再生軸索を標識すると、再生軸索が損傷部に良く伸びていることが明らかであった。しかし、それより先の宿主組織に入る再生軸索は少なかった。生理学的に、損傷部より5mm頭側で、実験群では明らかな誘発電位が記録されたが、対照では記録されなかった。培養脊髄後根神経節ニューロンを、上衣細胞との共培養、アストロサイトとの共培養、ラミニン上での培養の3者で比較して、上衣細胞との共培養で神経突起の伸長が有意に促進された。
また、海馬由来のニューロンでも同じ様に脈絡叢上衣細胞との共培養で明らかに神経突起の伸長が促進された。つまり、末梢神経および中枢神経いずれの由来ニューロンについても突起の伸長が促進された。
上衣細胞にはNCAM, N-cadherin, lamininの接着因子、NT-4, GDNF, bFGF, IGF-1, IGF-2の栄養因子が産生されているkとが明かとなった。
in situ hybridizationによって、transthyretin, phosphodiesterase 1α, gelsolin, phopholipid transfer protein, apolipoprotein E, ATP-binding cassette transporter A8, androgen-inducible aldehyde reductase, Na/sulfate cotransporter SUT-1, FS88の遺伝子が脈絡叢上衣細胞に発現されていることが明らかとなった。
培養上衣細胞を培養して、再びマウス脊髄に移植すると、移植細胞の約5〜7%程度で、アストロサイトへの分化が見られた。これは脈絡叢上衣細胞が幹細胞の性質を持っていることを示している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ide C 等: "Grafting of choroid plexus ependymal cells promotes the growth・・・"Exp.Neurol. 167. 242-251 (2001)

  • [文献書誌] Wu, S: "Migration, integration, and differentiation of hippocampus-derived・・・"Neurosci. Lett. 312. 173-176 (2001)

  • [文献書誌] Kitada, M: "Differentiation of choroid plexus ependymal cells into astrocytes・・・"Glia. 36. 364-374 (2001)

  • [文献書誌] Sufan Wu: "New Method for transplantation of neural stem cells into・・・"Neurosci.Lett. 318. 81-84 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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