研究課題/領域番号 |
12480248
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
森 匡 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30230072)
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研究分担者 |
吉田 郁也 北海道大学, 先端科学技術共同研究センター, 助手 (90240275)
松本 健一 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (30202328)
高橋 芳幸 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (70167485)
鈴木 啓太 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助手 (60261335)
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キーワード | 核移植 / 遺伝子導入 / ブタ / 遺伝子発現 / 核初期化 / ゲノミックインプリティング |
研究概要 |
遺伝子導入核移植胚のレシピエントへの移植 新たに確立したプロトコール(Martinez Diaz et al.,2002)に従ってEGFP陽性細胞の核移植胚を作成し(51胚)、単為発生胚(29胚)とともに2頭のミニブタレシピエントに移植した。移植後16日目に子宮を潅流したが胎子は得られなかった。 核移植技術の改善 細胞核注入による核移植を試みているが技術的な問題のため再構築胚は得られていない。新たな卵子活性化因子としてブタPLC-zetaのcDNAをクローニングしたので今後はドナー細胞核とPLC-zeta cmRNAの注入による核移植胚作成を行う予定である。 体細胞へのベクターのリポフェクション 体細胞の遺伝子相同組み換え実験に先立ち、遺伝子ベクターの体細胞(ブタ胎子皮膚繊維芽細胞およびミニブタ胎子精巣由来細胞、ミニブタ胎子子宮由来細胞)へのリポフェクション効率を比較した。用いた試薬とベクターDNA量の組み合わせで平均5%から18%と導入効率に差が認められた。細胞間の比較ではミニブタ細胞が平均15%とブタ胎子皮膚線維芽細胞のほぼ2倍の効率であった。導入方法にまだ改善の余地があるが今後はこれらのミニブタ細胞にターゲッチングベクターを導入し実際の遺伝子相同組み換えを行う予定である。 ブタゲノミックインプリント遺伝子の発現調査 ブタゲノミックインプリント遺伝子H19/IGF-2のゲノムDNA配列が報告されたのに伴い、ブタ個体発生過程(胎子から成体)にある様々な組織におけるIGF-2のアレル発現をPCRを応用して調べた。その結果、組織によってアレル発現が異なり、さらに脾臓、腎臓や骨格筋では成長過程でも変化することが明らかになった。現在、初期胚におけるアレル発現の検出方法を検討中であるので、今後は核移植胚におけるアレル発現を調べる予定である。ブタXistのクローニングは進行中である。
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