研究課題/領域番号 |
12480260
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
丸山 厚 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (40190566)
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研究分担者 |
竹井 謙之 順天堂大学, 医学部, 講師 (10306954)
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キーワード | グラフト共重合体 / ポリカチオン / オリゴヌクレオチド / 3重鎖DNA / 遺伝子発現 / ポリイオンコンプレックス / 転写因子 / コラーゲン |
研究概要 |
アンチジーン法は、2重鎖DNAであるゲノムを標的分子として遺伝子発現を制御する手法である。2重鎖DNAを配列特異的に認識する方法としては、3重鎖形成性オリゴヌクレオチド(TFO)を利用した3重鎖DNA形成法があるが、3重鎖DNAの不安定性が課題の一つとなっている。既に、ポリカチオングラフト共重合体により3重鎖DNAの安定性を著しく向上できることを見出したが、実際に配列特異的にDNA/タンパク質間の塩基配列選択的な相互作用を制御できるか検討を加えた。転写因子のプロモーター配列への結合は、共重合体の存在下ではより低濃度のTFOで効率的に阻害できることわかった。さらに、共重合体の3重鎖DNA安定化機構について検討した。フーグスティーン型3重鎖の場合、共重合体が形成速度を高めることが既に見いだされているが、逆フーグスティーン型3重鎖においても、形成速度を高めることが安定化の速度論的機構であることが見いだされた。つまり、共重合体は3重鎖の分子構造の微細な違いに依存せず安定化機能を発現することが示唆された。同様な結果は修飾オリゴヌクレオチドを用いた研究からも支持された。
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