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2001 年度 実績報告書

SPring8放射光を用いた重元素ステレオ造影による心筋微小血管ダイナミクス解析

研究課題

研究課題/領域番号 12480269
研究機関岡山大学

研究代表者

梶谷 文彦  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70029114)

研究分担者 荒木 淳一  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80271055)
松本 健志  川崎医療短期大学, 臨床工学科, 助教授 (30249560)
小笠原 康夫  川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10152365)
入部 玄太郎  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90284885)
清水 壽一郎  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80294403)
キーワードSpring-8 / 放射光 / Time Interval Difference法 / 高血圧 / 糖尿病
研究概要

冠動脈および冠静脈の血流には位相の違いが認められ、拡張期に血液を貯留し、収縮期に貯留した血液を搾り出す挙動を示す心筋内容量血管の重要性を示唆している。このような心筋内容量血管の解剖学的、機能的な解析を目的に、拡張期および収縮期における心筋内微小血管の三次元可視化と特徴的な機能の解析を行った。ラットランゲンドルフ心標本を用い、St.Thomas液灌流により完全弛緩状態あるいは塩化バリウムにて拘縮状態としたのち造影剤を末梢まで完全に充填した。このように作成した標本を共焦点レーザースキャン顕微鏡およびSPring-8放射光を利用したX線マイクロCTにマウントし、貫壁性の毛細血管および毛細血管よりやや径の大きい微小血管の三次元構築を明らかにした。単位心筋あたりの血管容積および収縮期の血管容積減少率を求めた。まず、毛細血管の単位心筋あたり拡張期には約20%とより太い血管の10倍もの体積を持っことが明らかになった。さらに、心筋収縮時には拡張期の約30%まで毛細血管が虚脱することなく減少することが明らかになった。容積減少率も毛細血管において有意に小さく、太い血管での収縮時の容積減少は、血管自体の形態変化を伴うことも明らかになった。この結果から、心筋内毛細血管はその前後の血管より圧縮に対して抵抗しその形態・容積を維持するものである。このことは全心周期において毛細血管床から心筋へ酸素供給が可能であることを示す。また、毛細血管前後血管め血管抵抗の変動は、収縮期に毛細血管が虚脱しないように作用している可能性もあると考えられる。(基盤(S)採択のため年度途中で辞退)

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Matsumoto: "Microheterogeneity of myocardial blood flow"Basic Research of Cardiology. 96・6. 547-552 (2001)

  • [文献書誌] F.Kajiya: "Mechanical characteristics of coronary circulation"Journal of Mechanics in Medicine and Biology. 1・2. 67-77 (2001)

  • [文献書誌] E.Toyota: "Dynamic changes in three-dimensional architecture and vascular volume of transmural coronary microvasculature between diastolic-and systolic-arrested rat hearts"Circulation. 105・5. 623-629 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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