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2002 年度 実績報告書

文明としての「北方」-異文化共存の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 12490001
研究機関国士舘大学

研究代表者

梶原 景昭  国士舘大学, 21世紀アジア学部, 教授 (10116014)

研究分担者 望月 哲男  北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90166330)
佐藤 研一  国士舘大学, 21世紀アジア学部, 助教授 (30338298)
小山 皓一郎  国士舘大学, 21世紀アジア学部, 教授 (00002163)
天野 哲也  北海道大学, 総合博物館, 助教授 (90125279)
宮武 公夫  北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50291993)
キーワード北方 / 文明 / 文化 / 異文化の共存 / 極東ロシア / 北東アジア / 中央アジア / ユーラシア
研究概要

平成14年度は、海外実地調査として、ウズベキスタン(平成14年8月)、サハリン(平成15年3月)で実態調査を行った。国内では、北方関連の政策調査、北方圏交流の実情調査、北方と関連した識者、関係者との集中的インタビューを実施し、文献資料調査もあわせて継続した。如上の調査研究の結果、得られた知見は以下の通りである。
1.「北方」を地理的に定義するのではなく、わが国との関わりを中心に文明論的に、そして近年の国際関係、地域連繋の点から定位すると、極東ロシア、北東アジア、中央アジアを含む、北西ユーラシアの拡がりに21世紀的な意味を見出すことができる(「北方」といえば北米、スカンディナヴィア、極北、ロシア北部等を含むが、ここでは上述の積極的な定義が重要である)。
2.1で定めた「北方」地域に関しては、その大半が社会主義の洗礼を受けたことも含め、ロシア語、ロシア文明のきわめて強い影響下にある(学術制度から日常生活にも到る)。
3.しかしながらこうした文明・文化の状況は現在あくまでグローバル化の渦中にあり、いわゆる従来のロシア文明ととらえることは妥当でない。
4.中央アジア、極東ロシアにおける韓国の存在は極めて大きい。それに反し、歴史的にはさまざまな関わりがあるもののわが国の存在感は弱い。
5.上述の域内でのヒト・モノの移動は想像以上に進行している(アゼルバイジャン、チェチェン人が極東ロシアに多数移住していること、またスターリン時代の強制移住による中央アジアの朝鮮人の存在など)。
6.この地域を概観すると、周辺地域である日本、韓国などの相対的な経済先進地域が北方中心域に刺激を与えているようにみえるが、こうした経済的インパクトが社会変化を支配するところまではいっていない。
7.ユーラシア鉄道計画等の北方地域に関わるプロジェクトに対し、日本の関心と関与が圧倒的に少ない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 梶原景昭: "文化的視点から考えるアジアの経済統合"アジアの経済統合と日本(2002年ACF夏期連続セミナー論集). 39-46 (2002)

  • [文献書誌] 小山皓一郎: "The Turkomans and Turkomania observed by Bertran De La Broquicre"Turk Tarih Kongresi -Kongreye Sunulan Bildililer-Ankara. XIII. 1839-1843 (2002)

  • [文献書誌] 佐藤研一: "アジア・ライフスタイル"21世紀アジア学(単行本、分担者執筆). 148-168 (2002)

  • [文献書誌] 望月哲男: "『白痴』の現代的リメイクをめぐって"スラブ研究. NO.49. 111-146 (2002)

  • [文献書誌] 宮武公夫: "人類学とオリンピック-アイヌと1904年セントルイス・オリンピック大会-"北海道大学文学研究科紀要. 第108号. 1-22 (2002)

  • [文献書誌] 天野哲也: "オホーツク文化の地域開発について"北海道大学総合博物館研究報告. 66-77 (2003)

  • [文献書誌] 天野哲也, Vasilevski A.A.(共編著): "サハリンにおけるオホーツク文化の形成と変容・消滅"北海道大学総合博物館. 174 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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