研究課題/領域番号 |
12490010
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
斎藤 照子 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (70162211)
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研究分担者 |
小泉 順子 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70234672)
岩崎 稔 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10201948)
小笠原 欣幸 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20233398)
小川 英文 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20214025)
今井 昭夫 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20203284)
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キーワード | グローバル化 / ローカライゼイション / ナショナリズム / 地域主義 |
研究概要 |
急速に展開する経済と情報のグローバル化が、東アジア・東南アジア諸地域で、引き起こしている複雑な諸変化を、(1)グローバル化という現象の理論的把握、(2)ナショナルな(国民国家的)機構と政治文化の変化、そして(3)ローカルな組織と生活文化の変化という3つの次元において、実証的かつ理論的に捉えることを目標とし、調査研究活動を展開した。最終年度にあたる本年度は、タイにおいては、小泉が都市を中心にポップ・カルチュアの調査を行い、ビルマでは、斎藤が農村における経済自由化後の変化を調査した。台湾においては、小笠原が台湾ナショナリズムの最近の展開と今後の方向性について調査を行なった。また韓国において開催されたポスト・コロニアル状況をめぐる国際会議にテッサ・モーリス=スズキを始めとする複数メンバーを派遣し、われわれの研究会の調査結果にもとづいて報告を行なった。また、グローバル化をめぐる理論的状況に関して研究会を重ね、重要文献を取り上げて資料解題を作成した。これらの調査研究活動より、グローバル化が東アジア、東南アジアの政治経済文化、システム、生活のあらゆる面に絶大な影響力を与えている紛れもない事実とともに、それに対する適応あるいは反応のあり方は、きわめて複雑であり、生活文化の国境を越えた同質化が急速に進む中で、むしろナショナルなレベルでの国民的アイデンティティのあり方を強調するような政治文化が、東アジア、東南アジアの広範な地域で強調されるようになっていることが明らかになった。こうした成果に基づき最終報告書を取りまとめている
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