研究課題/領域番号 |
12490011
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
朝倉 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00183731)
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研究分担者 |
中山 和弘 愛知県立看護大学, 助教授 (50222170)
園田 恭一 東洋大学, 社会学部, 教授 (20009898)
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キーワード | 日系ブラジル人 / 精神健康 / エスニックアイデンティティ / 仕事のストレス / ソーシャルサポート / ライフチャンス / 日系アメリカ人 |
研究概要 |
今年度は、日本に滞在中の日系ブラジル人を対象に、日本社会への適応に際して起こる異文化ストレスと精神健康に関する調査を行った。量的なアンケート調査を行う前にまず、保見団地にある日本語学級、ブラジル学校、豊田市や浜松市の国際交流協会、浜松市や豊橋市にある日系人支援のNPO、古河市の派遣業者などからヒアリングを行い、日系ブラジル人の問題点の所在について質的な把握を行った。その後、名古屋ブラジル領事館の協力を得て、移動総領事という主要都市で開かれる書類申請サービスを訪れた日系ブラジル人と保見団地に居住する日系ブラジル人を対象に、2000年11月から2001年1月にかけて、自記式のアンケート調査(ポルトガル語版)を行った。アンケート調査の主な内容は、心身の健康、エスニックアイデンティティ、仕事のストレス、職場環境、差別体験、ソーシャルサポート、ライフチャンス、そして生活満足度などである。豊橋市、富士市の移動総領事では286部、保見団地では180部の調査票を回収した。現在分析中である。 また、2001年1月に渡米し、来年度の日系アメリカ人調査の準備を行った。研究協力者として、カリフォルニア州立大学サクラメント校のWalter Kawamoto博士、カリフォルニア大学デイビス校Karen Kurasaki博士、ノースイースタン・イリノイ大学Alice Murata博士という日系人研究者を新たに得て、日系ブラジル人の調査票をもとに、日系アメリカ人の現状に適合するよう修正し、英語版調査票の作成を進めている。調査対象者のサンプリングの方法についても検討を行った。調査の主な内容としては、日系ブラジル人調査を踏襲しながら、インターマリッジなどの新たな問題関心も含めている。今後、E-mailを使ってやり取りをしながら、調査票を来年度の4月中には完成させる予定である。
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