研究課題/領域番号 |
12490021
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山品 元 京都大学, 工学研究科, 教授 (20026149)
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研究分担者 |
久保 崇 (株)デンソー, 生産技術部・研究職
水山 元 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40252473)
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キーワード | 製造コスト / コスト費用 / 直接費用 / 間接費用 / 比例費 / 固定費 / ロス |
研究概要 |
本研究の最終年度である今年度は、研究の中心が昨年度までのそれが直接部門のコストに置かれていたのに対して、間接部門のコストに置かれた形で行った。特に、現在、日本をはじめ海外でも、問接費用の中心的な費目である保全費用についての適正な指針を与えることが強く求められていたため、保全部門を間接部門の代表例として間接コスト展開法の理論を構築し、住友電工、ダイニック等10社と共同で事例研究を行った。この問題は、多くの産業分野で過剰能力をもつ設備管理において極めて重要な問題であった。展開した理論は、需要と供給の経済状態に応じて最適な保全方式、保全間隔、点検問隔を導き、コスト最小を実現するための適切な保全部門のあり方を示したものである。展開した理論は同じ様な形で生産技術部門、品質管理部門などにも適用できるものである。日本設備管理学会では、これらの成果を受けて設備管理とコストの特集を組み、事例研究を含めて、論文5件を掲載した。また、コスト展開法の理論は国際学会法IJPRに掲載された現在ヨーロッパではCampbell Soup社、Picanol社、BPB社で事例研究が進んでいる。Campbell Soup社,BPB社は多国籍企業で、多くの国に工場を持っているが、異なった国の下で、同方法の適用が試みられており、本方法の有効性が認識されて次第に普及が進んでいる。工場でのデータ取りにマニュアルで行うと工数がかかり過ぎるという問題があったが、管理会計と組み合わせて重点管理することにより、また、ミニカンパニー制度と組み合わせることにより、この問題についての解決案が見出された。これらの成果は国の内外の学会で発表される予定である。
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