研究課題
(1)前年に引き続き、令集解に引用される中国書のデータベース化を目指して、データの入力作業を継続したほか、あらたに関連史料として、唐律疏議・唐六典の全文をデータ入力した。(2)国立公文書館・東北大学附属図書館・天理図書館などの調査を行い、おもに法律関係の書物がいつごろどのようにして中国・朝鮮から日本にもたらされたかを研究した。なお、こうした各地の文庫・図書館の調査にともない、愛知県の穂国文庫所蔵の『政事要略』など、法制史関係の写本の紙焼写真を収集した。(3)平成13年8月7〜10日には、渡邊寛・上野秀治の2名を北京の中國政法大学法律古籍整理研究所に派遣し、同研究所のメンバーとともに、北京にある日本法制史関係の文献の調査を実施するとともに、同研究所において学術シンポジウムを行った。両氏は、それぞれ、日中の斎王制度の比較研究、日本近世の参勤交代制度について報告した。また、10月7〜13日には、法律古籍整理研究所のメンバーが日本を訪問し、天理図書館や奈良文化財研究所において資料調査を実施するとともに、11日には、皇學館大学において学術シンポジウムを開催した。陸〓「『盟水斎判牘』から明代の判決文の「簡当為貴」の風格を見る」、劉斌「中国法制古籍の分類と特色」、李雪梅「明清碑刻法律史料と律典条例との関係」、徐世虹「王氏親子と荻生兄弟」の4発表があり、こうした基調報告をもとに討議を重ねた。
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