研究課題/領域番号 |
12553002
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
門田 安弘 筑波大学, 社会工学系, 教授 (10078991)
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研究分担者 |
李 健泳 大阪産業大学, 経営学部, 教授 (60212685)
松岡 俊三 阪南大学, 流通学部, 教授 (60173811)
浜田 和樹 西南学院大学, 商学部, 教授 (60156396)
平岡 秀福 創価大学, 経営学部, 助教授 (00238338)
長坂 悦敬 大阪産業大学, 経営学部, 助教授 (00268236)
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キーワード | 組織構造 / 企業価値 / 株主価値 / 分社制 / アウトソーシング / 合併・買収(M&A) / ABC / ABM |
研究概要 |
本研究課題は、企業組織について分割、結合、スリム化などさまざまな組織構造の設計(再編)を行うさいに、どういう会計的業績評価システムを適用すれば企業組織全体として効果が出るかを理論的かつ実証的に究明するものである。この研究テーマ3つのサブテーマに分け、分担して研究し、研究代表者が総括している。本研究は、平成12年度から14年度に至る研究であるが、平成12年度は次のことを行った。 (1)企業価値あるいは株主価値を高める目的からは、企業組織の分割や統合はいかなる財務指標やその他の経営指標を重視して経営していけばよいかを理論的に研究した。さらに、広義の企業価値には従業員価値、つまり従業員のナリッジが企業の「知的資産」となり、これが企業価値を高めることを検討した。また、個別の顧客が企業にその生涯にわたってもたらす利益を「顧客価値」と捉え、その最大化を目指す経営をすれば、企業価値も最大化するという考えも研究した。 (2)企業組織の分割形態として、個々の事業の所有形態から、事業部制、分社制、独立企業からのアウトソーシングの3つを想定し、さらに、企業の合併や買収、提携が企業組織の結合形態として取り上げた。このような「企業組織の境界」を決定する要因がなにかを研究した。各組織単位の業績評価法も研究した。 (3)事業プロセスの戦略的な革新や、企業内の業務プロセスの革新、改善のために、ABC/ABMの思考と技法がどのように適用できるかを研究した。 以上の3つのサブテーマは相互に繋がっている。研究代表者は、以上の3つの個別研究を総括し、本年度末に1冊の研究書として編集し公刊した。さらに日本管理会計学会の中に、この科研費テーマにリンクさせて「組織構造と管理会計」研究部会を発足させ、今後2年間の研究の充実を図った。
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