研究分担者 |
白倉 暉弘 神戸大学, 発達科学部, 教授 (30033913)
照井 章 筑波大学, 数学系, 助手 (80323260)
青嶋 誠 筑波大学, 数学系, 助教授 (90246679)
今野 良彦 日本女子大学, 理学部, 助教授 (00205577)
田栗 正章 千葉大学, 理学部, 教授 (10009607)
|
研究概要 |
本年度は主として実験計画法とその周辺における組合せ的構造の解明とその応用の観点から研究した. (i)釣合い型一部実施要因計画の頑健性,(ii)MEP.3計画の存在性とその構成,(iii)直交表による実験計画の自動構成ソフトの開発,(iv)直交ラテン方陣の存在と自己補完2・計画,(v)自己補グラフの自己同型群,(vi)最適完全複合木,(vii)入によるBIBRCの存在・非存在条件,(viii)検査計画に使う被覆配列の構成法,(ix)ベイジアンネットワークを用いたDNA library screeningのためのポジティブ識別アルゴリズム,(x)完全二部グラフのcluttered orderingの構成法等について,精力的に研究した.その研究成果は配置の理論およびその最適性,それらに基づく計画の構成,分類と解析等の多くの重要問題の解決の糸口となるものである.そして,これらは統計的計画の考察のみならず離散数学あるいは組合せ理論の分野に大きく関わり,実験計画法以外への応用にも道を開くものとなっている.特に(ix)の研究においては,沢山のDNAの断片(A,T,G,Cの塩基列)の中から,ある試験に対して陽性反応を示す塩基列を見出す試験の結果に判定誤りが起こることは避けられないので,それらの誤りの存在を仮定して,その下で判定誤りの確率を小さくする実験の計画および識別アルゴリズムの開発を行った.そしてベイジアンネットワークを用いたアルゴリズムが従来のアルゴリズムよりもシミュレーション比較では良いことが分かった.
|