研究課題/領域番号 |
12554018
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 美千彦 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70260528)
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研究分担者 |
末広 実 (株)アトラス, 技術顧門
田端 寛和 日本大学, 文理学部, 助手 (80272665)
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キーワード | ピストンシリンダー / 岩石物性 / 高圧発生装置 |
研究概要 |
本年度は、地殻〜最上部マントルに相当する圧力における岩石やマグマの物性値・物質移動現象の基礎データを創出するのに適した、多端子高圧下岩石物性測定装置基本部分の設計・製作・試験運転を行った。価格・発生圧力・シリンダーブロックまわりの端子取出加工の利便性から、アトラス・ロクランド製の150トンピストンシリンダータイプ高圧発生装置をベースとし、まずはじめに試料を高温高圧処理するリアクター部分の形状の検討と改良を行った。ピストン強度と、熱電対取回しの検討の結果、タングステンカーバイド製ピストンには当初計画していた側溝を設けるのではなく、中心部分に孔を空ける方式をとった。またシリンダー下部ブロック側面からの端子の取り出しも可能であることがわかった。試料カプセルは、ニッケル製の筒型カプセルを用いることで白金による圧着シールができることが確認された。次に、装置骨格を含む圧力発生ユニットを設計・製作した。自立式の脚を新たに設置することで、実験台を使わずに適当な操作位置を確保できるようにした。また、万一のシリンダー破損に備えて、前後に防護障壁を取り付けた。加熱電源には、温度によって抵抗値が大きく変わるグラファイトヒーターに適した電力フィードバック式プログラム温度調節計を用いたシマデンのユニットを用いることにした。これらの構造によって、20kbar・1500℃程度までの高温高圧下で試料部から端子を取り出すことができる装置が製作された。
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