研究課題/領域番号 |
12555008
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
竹内 繁樹 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (80321959)
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研究分担者 |
長谷川 俊夫 三菱電機株式会社, 情報技術総合研究所, 研究員
笹木 敬司 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00183822)
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キーワード | 単一光子 / 量子暗号 / 量子情報 / 量子通信 / パウメトリック螢光 / 光子 |
研究概要 |
平成12年度には、主に下記の研究を行った。 1.短パルスパラメトリック蛍光光子対の発生 量子情報通信へ広い応用をめざすには、ナノ秒オーダーの短パルス内に単一光子が存在する状態を、高い繰り返し速度で生成する必要がある。本研究では、ポンプ光源としてピーク強度の大きいナノ秒パルスレーザー(本申請で購入)を用いたパラメトリック蛍光光子対の発生について研究した。その結果、1パルス内に50個程度までのパラメトリック蛍光対の発生を確認した。これまで、ピーク強度が大きいナノ秒パルスレーザーを用いた場合についてはなく、初めてのものとなった。また、CW光をもちいたパラメトリック蛍光対のビーム状発生方法では、2光子を同時に捉える効率これまで報告された最高値である80%を得ることが出来た(Optics Lettersに発表)。 2.単一光子源制御装置の設計と構築 本研究における単一光子発生装置は、発生したパラメトリック蛍光対の内、一方を高い量子効率を持つ光子数検出器で検出し、パルス内での光子の発生状況を検討し、単一の光子が含まれる場合のみを特定、その情報を元にもう一方の光子の射出を高速光変調器(本申請で購入)を用いて制御する。このような動作を可能にする電子制御部、および光学回路について検討、設計を完了した。とくに、光子遅延部、ゲート部において工夫を行った。 平成13年度には、実際に単一光子源を構築し、その動作検証を目指す。
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