研究課題/領域番号 |
12555018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
木暮 嘉明 帝京科学大学, 理工学部, 教授 (20016124)
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研究分担者 |
津野 勝重 日本電子株式会社, 基礎研究部・第一研究室, 研究室長
栗原 俊一 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (60215069)
村上 雄 帝京科学大学, 理工学部, 教授 (60016681)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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キーワード | 陽電子顕微鏡 / 透過型顕微鏡 / Microscopes |
研究概要 |
電子の代わりに陽電子を用いて顕微鏡を作成しようとするものである。本研究の特色は市販の顕微鏡をそのまま使用し、長年に亘る企業の電子顕微鏡についての発展技術をそのまま利用するものである。すなわち、電子の代わりに細く搾った陽電子ビームを電子顕微鏡に導入する。電子顕微鏡の陰極電圧を正電圧に変えれば、そのまま陽電子顕微鏡として利用できるというのが特徴である。このため、陽電子光学、設計を本年度も行った。主な改造点は線源部であった。実験は京都大学原子炉実験所の共同研究の場を利用して行った。線源としては純度の高いニッケル箔を京都大学原子炉炉心近くに挿入し、1週間以上高速中性子で照射し、58Co陽電子線源を得た。強度は5マイクロキューリー程度と弱かったが、これを用いて、陽電子ビームの収束を行った。また、日本電子津野によりシミュレーションを行い、実験結果と比較した。これらの結果から、設計通りにビームを試作する自信を得た。これらの結果は平成15年9月京都で開催された第13回陽電子消滅国際会議に発表され、注目を浴びた。ただ、陽電子が何分にも弱く、強い陽電子源として、実用化するには加速器による強力なビームが必要なことが、再確認された。本年度とくに注意した点は、陽電子減速用のタングステン箔を薄い20ミクロンの箔を用い、なるべく真空中に保持し、設置前になるべく高温で焼鈍し、粒の粗大化と結晶欠陥の焼鈍に注意を払った。なお、これらの位置検出としては保護膜なしの特殊のイメジングプレートを使用した。
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