研究分担者 |
古村 一朗 (株)東芝, 電力産業システム開発センター, 主幹
林 高弘 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (30324479)
伊藤 智啓 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (20203151)
三留 秀人 名古屋工業技術研究所, 構造プロセス部, 室長
杉田 雄二 中部電力(株)電力技術研究所, 研究主幹
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研究概要 |
本研究では,異種あるいは同種材料接合面に大振幅超音波を入射して,不完全接合面での透過波あるいは反射波を受信しそれらに含まれる高調波成分を検出する過程を測定対象領域について走査しながら繰返し,その結果を画像表示する非線形超音波顕微鏡の開発,及びそれを用いた金属とセラミックス,樹脂系複合材接合界面強度を非破壊的に評価することを目的とする. 本年は研究の初年度であり,不完全接合面での2次高調波発生の機構を解明するための特殊要素を用いた有限要素法波動解析,リアルタイムで複数の高次高調波成分を測定できる非線形超音波測定装置を購入し,それと組合せて用いる計測ソフトウエアの開発を行った. 本年度で選られた主な知見を以下に示す. 1.不完全接合界面での非線形応力ひずみ特性(不完全界面での圧縮応力波の部分的透過・引張応力の反射)を表す特殊要素を有限要素波動伝播解析プログラムに組み込み,不完全接合界面での高調波発生を解析し,従来の非線形連続体で理論的に予測された,2次高調波成分が基本波振幅の2乗に比例すること,それが不完全接合層の厚さに比例することなどが明かとなった. 2.高速平板衝撃で円板内部に微細き裂集団を発生させた試験片について,従来の超音波測定装置を用いて収録した波形のFFT処理により2次高調波振幅を抽出でき,それが基本波振幅の2次関数で表されることを明らかにした.
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