研究課題/領域番号 |
12555028
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渋谷 陽二 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70206150)
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研究分担者 |
冨田 佳宏 神戸大学, 工学部, 教授 (10031147)
菅田 淳 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60162913)
小山 敦弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40324800)
川上 崇 (株)東芝, システムラボラトリー, 研究主幹(研究職)
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キーワード | 電子線誘起超音波顕微システム / 超音波信号 / 非破壊内部観察 / 転位網 / 走査型電子顕微鏡 / ナノインデンテーション |
研究概要 |
本年度は、種々の構造体および荷重形態に対して得られる転位網自己組織化による内部構造を非破壊的に同定する直視観察システムである電子線誘起超音波顕微システム(SEAM)の開発を前年度に引き続き行った。前年度の研究により開発上の問題点として、従来のSEMの面内スキャン速度では早すぎるために、十分な超音波信号を検出することができなかったため、超スロースキャン発生装置を設置した。これにより、観察領域に照射される電子線を増やすことが可能となり、試料から発生する信号量を増加することができ、超音波信号の検出をより容易にすることができた。また、SEAMからの超音波信号は非常に微弱で、周波数が高いため、超音波信号検出器であるPZTの信号をトランジスタを用いたヘッドアンプによりインピーダンス変換を行うとともに増幅し、ノイズの影響を受けにくくした。その後、検出信号に重畳するノイズ成分を除去するために、インスツルメンテーションアンプによりノイズ除去を行い、さらに増幅することで、高周波微小信号の検出を可能とし、電子線誘起超音波信号の検出を確認した。その後、検出器により測定した超音波信号を2次元位相差像としてコンピューター上に描画するシステムの作成を行った。 そして、ダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)薄膜、単結晶シリコン、単結晶アルミニウムなどの試料に押込み試験を行った試料をSEAMにより直接観察を行うことで超音波顕微システムの動作検証を行った。
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