研究概要 |
本研究は、変形する物体をTVカメラ等で撮影し、それをコンピュータに取り込んで、画像相関法により、二次元の変位・ひずみを簡易に自動計測するシステムの開発である。本方法によると、変形を受ける測定対象物をマーキング等何も処置することなく、単にTVカメラやマイクロスコープを設置し直接撮影するだけで、任意形状の変形を非接触にてオンライン計測が瞬時にできる。 本研究では、変形前後の画像を比較し、画像相関法にて変位を求めるプログラムの開発が主となる。昨年までの研究で、変形前後の画像から画像相関法によりその変形を測定するプログラムの基本部分はほぼできあがった.今回は、実用化に向けて特に操作性および結果表示の面で,以下のプログラムの改善改良および実験を行った。また,その成果についていくつか論文として発表した. (1)これまではSDIによる単一ウインドウのプログラムで作成していたが,これをMDIあるいはダイアログボックスによる,複数ウインドウの処理ができるプログラムに作り替えた. (2)測定設定の基本となるメッシュの設定を,アプリケーション上でダイアログボックスにてできるようにした. (3)測定結果の表不として,ひずみ分布図,等値線およびひずみ分布の3D表示をそれぞれ作成した. (4)測定結果のデータ保存を,データベースソフトの[Excel]で使用できるようにした. (5)金属材料の平滑丸棒材と小穴を有する板材の引張り試験を行い,マイクロスコープによる変形中の撮影からひずみ計測を行い,本方法が十分実用できることを確認した.
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