研究課題/領域番号 |
12555038
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
遠山 茂樹 東京農工大学, 工学部, 教授 (20143381)
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研究分担者 |
和田 博 ダブル技研株式会社, 代表取締役(研究職)
池田 恭一 東京農工大学, 工学部, 教授 (60313300)
田川 泰敬 東京農工大学, 工学部, 助教授 (20216807)
橋本 隆美 (有)ワイ・ティ・システム, 取締役社長(研究職)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 人工義手 / ハンド / 超音波モータ / ジャイロ / 指機構 |
研究概要 |
本研究では、超音波モータを用いたハンドの開発として、これまでに駆動源となる超音波モータ及びハンド機構の開発を中心に進めてきた。前年度までに軽量で人間的な指の動きと把持姿勢を再現し日常生活に必要な把持力を発揮できるハンドが完成した。今年度はハンドの更なる軽量化のために駆動源である超音波モータの再設計、およびハンド入力デバイスとして慣性センサについての基礎研究を行った。製作した超音波モータは径がφ8.8とこれまで製作したものの中で最小のものであるが、ほぼ理論値通りのトルクを得ることができた。慣性センサには構造が単純な熱線式を採用しマイクロマシニング技術によるもので実際に解析、設計、試作を行いセンサ製作の指針を得るに至った。 超音波モータはφ8.8とこれまでの設計技術をそのまま使用することはできず、実用に耐えうるトルクを得るためには設計を根本から見直す必要があった。振動部であるステータと回転部であるロータの接触部分及びロータ材質に着目した。接触部は振動振幅が大きく質量が大きいことがトルク増大につながるためまず有限要素解析を行い振動振幅の大きなものを数種試作しロータ材質と組み合わせトルク試験を行った。この結果、超音波モータの理論式によるトルクと大差ないトルクの小型超音波モータを実現した。 慣性センサは角速度センサと加速度センサについての検討を行った。角速度センサではヒータ長さによる感度の変化を、加速度センサではヒータの外径とヒータ周囲空間に関する検討を行った。これらの結果、高感度化、小型化の指針を得た。また製作の際ヒータをミアンダ状に設計する場合にはアニールの際のポリシリコンに対するリンの拡散の影響を考慮する必要があることもあるとわかった。 これら小型超音波モータ及び慣性センサをハンド実装用に設計、製作することによりこれまでのハンドに比べ軽量、かつ実用性が増すと考えられる。
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