研究概要 |
・以下の条件の元でテーブルを設計・試作した。なお,XYテーブルをXYZテーブル迄拡張した。(1)一体構造とする事.(2)変位拡大てこを内蔵する事.(3)X,Y,Z方向に独立駆動できる事.(4)小型であるが出力変位が200μm程度取れる事.(5)点対称構造である事. ・これらの条件を満足する為には口型弾性ヒンジと呼ばれる一種のばねの組み込みが不可欠となった.口型ばねはある方向に対しては極めて剛性が低いけれども,これと直角な方向に対しての剛性は極めて高いという特徴を持つ、この特性が一体構造であると同時に3方向の独立駆動を可能とした. ・研究の目的は次の2点である. (1)変位拡大効率(2)軸間干渉率 変位拡大効率と軸間干渉率についてはいづれも理論解析,FEM解析及び実験を行った.そしてそれらの比較検討を行い、結果の評価を行った.その結果; 変位拡大効率η 理論解析……86% FEM解析…82% 実験…25% 両者(理論とFEM)と実験値に大きな差が出た理由は,試作したテーブルの場合,X,Y駆動用てこの2段目に、Z駆動用のPZTアクチュエータを組み込んだ為,剛性が極端に低下した為と推測される。Z方向の効率は3者,約60%となりほゞ一致した. 軸間干渉率I 理論値…0%、FEM値…2.8%、実験値2%となり、期待値である1%を少し超過するものとなった.
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