研究課題/領域番号 |
12555052
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研究機関 | 阿南工業高等専門学校 |
研究代表者 |
宮城 勢治 阿南工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (90018010)
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研究分担者 |
森 博行 藤崎電機株式会社, 研究開発部長
伊丹 伸 阿南工業高等専門学校, 制御情報工学科, 講師 (60212982)
武知 英夫 阿南工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (70076850)
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キーワード | 噴霧乾燥機 / 噴霧ノズル / 四流体ノズル / 微粒化 / 超音速流 / 衝撃波 / 噴霧計測 / 流れの可視化 |
研究概要 |
今年度は小型のフラット及びペンシルノズルを開発し、その微粒化特性を精密に調査するとともに、昨年度の成果を基に、ノズルの相似性に基づいて種々の容量のノズルおよび噴霧乾燥機の市販用プロトタイプを製作し、以下のような結果が得られた。 1.直径40mmの新型ペンシルノズル(空気スリット0.15mm、液スリット0.25mm、中心気体路φ0.5mm)を製作し、シャドウグラフ法、シュリーレン法により、空気圧力0.2〜0.6MPaGの超音速不足膨張流れを可視化し、ノズル出口におけるエッジ斜面上の斜め衝撃波の発生と、両斜面からの噴流と中心流の衝突による衝撃波の発生および液体の微粒化過程を全体写真により観測した。液体は外エアーにより引き延ばされ、先端の中心流との衝突で微粒化されることが分かった。またノズル先端から約10mmでほぼ完全に微粒化されることも明らかになった。 空気圧力0.6MPaG、空気流量100Nl/min、水液量10〜100g/minの場合、ザウター平均径で4〜7ミクロンの噴霧微粒子が得られた。 2.フラットノズルとペンシルノズルを用い、省エネルギー・高効率噴霧乾燥機を念頭に市販最優秀ノズルと比較して高粘度液体の噴霧液滴粒子径を測定した結果、以下の噴霧特性が得られた。 (1)低粘度液体(3000cP以下)では新型と市販品の微粒化性能にはあまり差は無かった。 (2)高粘度液体(3000cP以上)では新型ノズルの場合、噴霧粒子径は市販ノズルの粒子径より小さく、また液量範囲も広く長時間詰まる、こともなく、20000cPの高粘度まで微粒化できた。高圧ポンプおよび滑らか配管により更に高い粘度の液体も微粒化できる。 3.研究と平行して、噴霧乾燥機を実験室用(蒸発液量3kg/h)からプラント用大型機(10〜300kg/h)まで設計・製作し、一部は既に稼働しており、実用に供している。
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