研究課題/領域番号 |
12555063
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金子 成彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (70143378)
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研究分担者 |
山根 隆志 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医学工学研究部門, 室長(研究職)
渡邉 辰郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70011179)
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キーワード | 流体関連振動 / コラプシブルチューブ / 血圧計 / 生体計測 / 血圧測定 / データ処理 / シミュレーション / ウェーブレット変換 |
研究概要 |
本研究の目的は、人体内で発生している血圧測定時に発生するコロコトフサウンド現象を人体外で力学的に再現可能なシステムを構築し、そのシステムに様々なパラメータ変動や外乱を加え、測定結果のばらつきの原因を明確にすることの可能なシステムを作り上げることにある。 そのために、スターリングレジスタと呼ばれるチャンバー内に、つぶれやすい管(コラプシブルチューブ)を設置し、流体を流した時に発生する管壁の振動挙動と管の内外の圧力変動、定常圧力成分を計測する。また、人体内で発生している血圧測定時に忠実に再現できるシステムを構築し、最適な計測方法を提案するために、拍動成分を忠実に重畳することのできるドライビングコンポーネントを付加する。また、管に作用する外圧(カフ圧)も一定ではなく、外圧を時間的に可変にできる仕組みを付加させ、テストセクション上流側および下流側に可変抵抗を設置し、入口側、出口側インピーダンスを可変とする。さらに、短時間計測に適した方法としてウェーブレット変換等の信号処理法を導入し計測結果の整理を行う。 昨年度までの研究で、拍動を乗畳させることの出来るドライビングコンポーネントが完成した。今年度は、薄肉シリコンチューブおよびゴアテックス社の人工血管を対象として模擬血管内圧、カフ圧を変化させてデータを取得した。同時に、これらの材料特性を求めた後、モデル化を行ないシミュレーションを行なった。その結果、材料のヒステリシス特性が現象に大きく関わっていることが判明した。 次年度は、病変の影響について検討するために、血栓等の影響によりコラプシブルチューブ内に突起状のものが付着し、管内流れが単純な1次元流でなく、旋回流成分も含まれているときの状況を模擬し、突起の大きさと管内径の関係、旋回流強さ、拍動成分との相互関係などがコロコトフサウンド現象に与える影響を調べる。
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